こたつとノートパソコンと猫のマール【短編小説】
そろそろあたたかくなってきたので、こたつの布団は片付けた。
冬の間、主に猫の寝床として大活躍してくれたこたつだが、春になれば普通のローテーブルに戻る。そこに座ってノートパソコンで原稿を書いていると、猫のマールがやってくる。マールはあぐらをかいた俺の膝に乗って、丸くなって、大抵すぐ寝てしまう。俺はしばらくマールをそのままにしておいて、脚が痺れてきたらどいてもらう。マールは不満そうに「まおー」と鳴きつつ、俺に寄りかかってまた眠る。
夏が来るまでは、そんな光景が繰り返される。