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記憶屋II
※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です
はじめの一行
芽衣子
本書での主人公っぽい立場にいる夏生。
その夏生の友人である、芽衣子との出会いから物語始まります。
幼稚園の前庭で、かわいい女の子を見かけた。白い服を着ていて、髪の色は薄くて、ふわふわと柔らかそうだった。
垂れ気味の目が優しげで、自分とは全然違うタイプの女の子だった。
いいなあ、可愛いなあ、お友達になりたい。遊びに誘ってみようかな、と迷っているうちに、夏生より先に、知らない二人の女の子が近づいて行って、彼女に声をかけた。
その女の子と、同じ組の子どもたちのようだ。
あっ出遅れた、と思ってみていたら、
「芽衣子ちゃんって、いい子だよね」
そんな声が聞こえた。
(めいこっていうんだ)
名前も可愛い。夏生が大事にしている羊のぬいぐるみと同じ名前だった。
芽衣子も、夏生と同じように、その声に棘のようなものを感じ取ったらしい。戸惑ったような表情から、それがわかった。
そんなことないよ、と否定するのも、ありがとう、というのも、なんだか違う。迷っているのが伝わってくる。
芽衣子は結局、
「……そうかな、……普通だよ」
困ったような顔でそう言った。
女の子たちは、顔を見合わせ、つまらなさそうに、「普通だってー」と声をそろえる。
本書の内容
続編
本書は、以前ご紹介した「記憶屋」という本の続編という形のようです。
とはいえ、物語の直接的な関連性は薄い。
まあ、どこかでつながってくるのでしょうが、本書ではそれは見えにくいです。
基本的なコンセプトは、もちろん同じではあります。
都市伝説的に広まっている「記憶屋」という怪人(?)のうわさ。
この夏生と芽衣子もまた、どうやらどこかで記憶屋の影響を受けている気配を感じる。
そこで夏生は必死にその存在を探す。
ぽっかりと抜けた記憶の断片を取り戻すために。
そんな折、ある新聞記者と出会い、ともに記憶屋をリサーチする羽目になる。
けっかとして、大学生であり、モデルをやっているリナにぶち当たる。
リナへの突撃取材は、思った以上に効果があり、記憶屋の存在を確信するような話を耳にする。
ただ、本作では話が完結しません。
「次回に続く」状態です。
もし、読まれる方は記憶屋Ⅲも併せて求められることをお勧めします。
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