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その女アレックス

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です

はじめの一行

何気ない日常

アレックスはその店で過ごす時間が楽しくてたまらなかった。今日も先ほどから一時間も、とっかえひっかえ試してみている。一つ着けて見て、どうかしらと迷い、試着室を出てほかのを選んできて、また着けて見る。その店にはヘアウィッグとヘアピースがいくらでもあり、毎日でもここにきて午後を過ごしたいくらいだった。

その女アレックス(ピエール・ルメートル)

本書のスタートは、主人公アレックスの何気ない日常から始まります。
何の変哲もない、普通の女の子。
そんな印象を抱くことの書き出し。

この書き出しが、何を意味するのかを知るのは、物語を読み進めてからの話になるのですが。

ネタバレがあったらごめんなさい

どんでん返し

この小説、かなりのヒットだったようです。
それを呼び込んだのは、このはじめの一行だったか、と言えばそんなことはないと思います。
きっと、口コミで広がってきたんでしょうね。

口コミで広がる過程で、どんでん返しがある事は伝えても、その内容は伝えない。
だから、口コミを受ける人にとっては、隠された内容が知りたい。
ということで、ついつい買って読んでしまう。
そんな背景があったのかもしれません。

どんでん返しは予想できなければできないほど、あり得ない話であればあるほどインパクトを生むようです。
そのインパクトがどれだけあるかが、こういった小説の一つのだいご味なのかもしれません。

そうすると、結末を予想させない前半が必要となります。
ある意味正反対の日常を描くことで、どんでん返しへのギャップを作り出すのかもしれません。

この本については、これ以上は語りません。
良かったら読んでみてください。


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田村薫
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