こうすれば組織は変えられる!―「学習する組織」をつくる10ステップ・トレーニング
※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です
はじめの一行
「仏」の経営?それとも「鬼」の経営?
この本には神田昌典さんの序文がついていて、まさにそれです。
マネジメントに関しては非常に諸説あって、そのことを指摘しています。
この本が出版されてから約16年。
今もなお、さまざまな説が出てきておりますが、内容はますます複雑化。
社内で試すにしても結構ハードルが高いものも多い。
そんななかでも、組織を成長させる方法を10のステップに分けて紹介した本書は、原理原則をつかむうえで非常に参考になるかもしれません。
本書の内容
グッド&ニューを紹介した本
今となっては、社内を活性化させるシンプルな方法として定着している「グッド&ニュー」。
このワークを提唱したのが、本書の著者である、ピーター・クライン博士です。
そして本書にも当然のように紹介されています。
たしかステップ3当たりだったんじゃないかと思いますが。
つまり、その段階に行くまでにいくつかのステップがあるわけです。
まずはアセスメントから。
今の組織の状況をしっかり把握する。
そうして今後、さまざまなトライアルの中でどう変化していくのかしっかりととらえていく。
安心してください。巻末には、アセスメントシートと、そのファシリテーションガイドまでついています。
学習する組織をいかにして作るか
前にご紹介したグッド&ニューはあくまで社内の風通しを良くし、社員にリフレーミングを起こさせる方法です。
このグッド&ニューが、独り歩きしている現状がありますが、これはあくまでパーツの一つ。
これだけやってももちろん効果はありますが、他にもやるべきことはたくさんあります。
バリデーションサークルといった、社員の自尊心を高める方法も紹介されていたり、システム思考も一部取り入れられたりします。
その中でも最もお勧めなのが、多重知覚理論を活用した社員の学習の促進。
多重知覚というのは、人が物事を学ぶのは、聞いたり見たりするだけでは不十分で、例えば数学的知覚など様々な知覚能力を使って学びます。
これを社内で再現しよう、というもの。
実際にあるセミナーで体感したことがありますが、これはすごいです。
様々な知覚を刺激されることで、単に受け身で学ぶことから、応用を含めた思考の開きを感じるというか、非常に活動的な学習です。
学んだことを実践していくには非常に重要な学び方の一つ、と感じています。
知るのとやるのは違う
ということで、この10ステップ。
読んで理解することは簡単です。
しかし、それを実践していくには、たぶんですが、リーダーの人間的成長も必要とされるのではないかと思います。
当然そこには心理的ブロックもあって、今一つ踏み出せないステップも出てくるでしょう。
そういった方には、この本も併せて読まれると参考になるのではないでしょうか。