
観音さまから運をもらう方法
※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です
はじめの一行
はじめに
観音さまが男だと言ったら驚く人がいるかもしれません。しかも理系の出身だと聞いたらもっと驚くと思います。
「観音さまは理系なんかじゃないわよ。だって理系の人ってクルーで杓子定規でしょ。柳の枝と水壺を持ったあの優しい顔から想像できないわ」
ズバリ言います。この一言があなたの運を下げてきたのです。
神を代弁する言葉は多いです。「父なる神」、「母神」、「女神」……どれも神さまのキャラクターとしてしっくりきます。
観音さまが男か女か問題という、ちょっとあまり人が考えたことの内容な書き出しですね。まぁ確かに一般的には、観音さまって女性のイメージがあるんじゃないかとは思いますが、そういった違和感を醸し出されると、ついついきになって読み進めたくなってきてしまいます。
本書の内容
観音さまっていい人?
まずはキリストを持ち出してきて、男性の神について語ります。男性の神というのはスパルタである、というのです。この話自体私には「へぇ、そんなとらえ方があるのかぁ」とおどろきでした。なるほど、大洪水や、ソドムの滅亡やらで大量の人間を虐殺したといいます。人間は自分の子といいながらのこのハードなしつけは、人間界では児童虐待どころの話ではない、と。いうに事欠いて、人間を作ったのは神で神が作りし人間の出来が悪いというなら、そもそも作り手の問題ではないか、と言い切ります。こういうところが、森田健さんの面白い視点です。
こういった激しい気性(?)の父性の神に対し、森田氏は、母性を持った神もいるはずだと感じ始めます。そしてそれが観音さまだというところに行きます。そもそも多くの神様仏様は天から人間を見下ろしているのですが、観音さまはそこに従わず、わざわざ人間界に降りてきて、人と同じ目線で人々を救おうとしてくれるとてもやさしい方であるといいます。本書のテーマはそんな観音さまとうまく関係を結ぶ方法が書かれています。
その過程で、著者が自分で女装してみて同窓会に出たとか、助走をすると女性ホルモンの分泌が増えるとかいう話は結構興味深いかもしれません。
陰陽五行説
とはいっても、冒頭の観音さま以外の話はおおむねほかの作品と似たり寄ったりで、六爻占術の話などが中心になってきます。そのなかで陰陽五行説について少し突っ込んだ説明がなされています。これは中国から来た占術などの基本構造になっているようなので、学んでおいて損はないかもしれません。逆に読むのが面倒な人はすっ飛ばしても大丈夫です。
他には、どうやって株でもうけたかといった定番の話があったり、さいごにWEBで六爻占術のお試しができるURLが出ていました。ただこれはもう使えないようですが……残念!
森田ワールド炸裂の本書。
読みなれている人にとっては、何度か聞いた話も多いですが、はじめて森田健さんの本を手に取った方にとっては結構楽しめる一冊じゃないかと思います。
いやーーー、読書って素晴らしいですね。

いいなと思ったら応援しよう!
