SCRAPの脱出ゲームや謎解きは好きでよくやっているのですが、今回「リアル脱出ゲームノベル」なるものを初めて読んでみました。 https://www.amazon.co.jp/リアル脱出ゲームノベル-Four-Eyes〜姿なき暗殺者からの脱出〜-SCRAP/dp/4909474528 Amazonの評価がかなりよくて読む前から過剰な期待をし過ぎていた感じはあるのですが……まぁ感想を書いていこうと思います。以下、本のネタバレを含みます。 こういう謎解き要素、推理要素を含む
なかなか心の整理がつかなかったが、ようやくこれを書けるくらいにはメンタルが落ち着いてきた。 七月八日 午後十時四十五分、小町は空へと還っていった。 恐れていたより、ずっとずっと穏やかな最期だった。 ご飯を食べられなくなって約二週間、立っているのがやっとな状態だというのに、小町は最後まで自力でトイレに行って排泄していた。なんて気高い猫だろうと思う。 小さな痙攣は何度かあったものの、数日前にあったような何十秒と続くものはなく、最後は深く息を吐いたあと、静かに心臓が止まって
中学の同級生が家の敷地で生まれた子猫の里親を探していて、その時に出会ったのが小町だ。 里親が見つからなかったらどうなっていたかわからない猫を一匹もらったことで、なんとなく「善行をした」というか、一匹の子猫を救ったような烏滸がましい思いをどこかに持っていたような気がするけど、本当に救われていたのはずっとずっと私の方だった。 尿毒症の影響で、今朝から水すら飲めなくなった。小町はもう、立つことすらままならない。 寝返りで体勢を変えるのがやっとという感じなのに、自力で歩いてトイ
数日前から以前のようなご飯が食べられなくなっている小町、いろんな種類のおやつを試したり、ちゅ〜るで誘ってみたり、手からあげてみたりなどしてなんとか食べてもらっていたのですが、今朝方からついに、固形物は完全に受け付けなくなりました。 昨晩の夜から、ここ24時間でもう10回以上吐いています。ちゅ〜るはなんとか舐めるものの、ちゅ〜る摂取量<吐く量 といった感じで、明らかにげっそりしています。これはいよいよ、と母と話していて、もう何度目かの覚悟を決めつつも、やりきれない思いで押しつ
有隣堂恵比寿店が日本一売った本という謳い文句に惹かれて購入しました。全607ページ。手ぇ疲れるわ。 https://amzn.to/45achIj 以下、ネタバレを含みます。 読みやすくて長いと全く感じない、との書店ポップを信じて買ったけど普通に長ぇな!? ってのが読了後初手の感想。 句読点が多過ぎてリズムが悪く、スラスラ読めると豪語できるほどではないかな。まぁこの辺は好みによるものが大きいでしょう (私は一文が長めで、かつ、リズムのよい文章が好き)。 さすがのボリ
超特大かつ局所的ヒコロヒーブームが私の半径30センチ圏内で巻き起こっており、寝る前にはヒコロヒーのBRUTUS連載エッセイを読み、移動中はヒコロヒーのツイッターが更新されていないか目を通し (大抵は告知のリポストばかりが並んでいる)、我慢できなくなった時には読み終わるのが勿体無いから毎日一編ずつ消費している「きれはし」を読み進めるといった感じの日々を送っている。こんなにヒコロヒーを追っかけてるの、日本で唯一、私一人じゃない? 本日はBRUTUS連載記事について。 ヒコロヒ
この前の記事で紹介したヒコロヒーのエッセイ、「きれはし」を途中まで読んだ。 https://amzn.to/3y9kWOQ あまりにもスルスル読めるから、なんか勿体無くて、一旦読むのをやめてヒコロヒーのnote、ヒコロヒーのアメブロを読むなどしてお茶を濁し、そしてまた読み始めた。つまんねー粗探しでもしてやろうかと思ったけど普通にのめり込んで読んでしまった。 この本のAmazonレビューに「文章があざとくなくていい」みたいなコメントがあったのを思い出して、そういうことだよ
Xでこんなポストが回ってきました。 https://twitter.com/yota1029/status/1784174456178696577 言うて芸人が片手間で書いてるお遊び書評やろ〜どれどれ……と思って目を通してみるなどして…… 文章力の高さに膝を打った。 パッと抜粋しただけでこれです。 学生の頃、国語の「現代文」が苦手だった私は、小説以外の文章を読むことが本当に苦手で、評論・エッセイアレルギーであると自称しているのですが、ヒコロヒーの文章はするする入る。
https://amzn.to/3xXKEWy 発売初週に購入し、その日のうちに読んでいたのに今さら書いています。 感想を書くにあたって、この本のグッときた文章を書き出しメモしていたものを読み返したのですが、読了直後から約半年が経った今、自分自身を取り巻く環境の変化だったり、人との出会いを通じて、本作の感じ方が少し変わってきたので拙いながらまとめたいと思います。 本作は「汝、星のごとく」に登場する北原先生に焦点を当てた話です。 「汝、星のごとく」を読み終わった後、本好
本日2月22日猫の日、小町の病院に行ってきました。前回から約1ヶ月を空けての受診です。 前回の診察では胸水のチェックのみで血液検査をしなかったので、腎臓の値を見るのは約1ヶ月半ぶりになります。 血液検査の結果がこちら↓ クレアチニンが6.4。これは慢性腎不全ステージ4の値です。 今までステージ3でギリギリ保っていてくれていたのが、とうとう超えてしまいました。 エコーの検査で胸水が溜まっていないのが確認できたのが唯一の救い。しかしながら前回から利尿剤を減らしてなおこの
小説ではなく、短歌集です。猫についての。 数ヶ月前に本屋さんで見かけ、ページ数が少ないのと1ページあたりの文字数が少ないので(短歌なんでそれはそう) 立ち読みで一気に読んでしまったんですよね。読み終わったあと、胸がいっぱいで結局購入することになったのですが。 この短歌は猫を飼っている作者が日常にありふれた猫のいる光景を詠んだものなのですが、猫を飼ってる人であれば「あー、あるある」とちょっと笑えるものだったり、猫とのお別れを意識せざるを得ない胸が痛くなるようなものだったり、
ネット連載で話題になっていた本らしいですね。 最近話題のホラー作品ということでタイトルだけ聞いていたものの中身が普通の小説の体裁ではないということを知らないまま読み始めたので本を開いた瞬間にちょっとびっくりしました。ホラーとかミステリーのジャンルで最近こういう本が流行っている気がする。掌編くらいの長さの文章をたくさん詰め込んで読者を飽きさせない工夫が「最近の本だな〜」という感じ。一方で「電車男」のような感じも覚える、なんだか不思議な本でした。 雑誌に掲載している記事っぽい
昨日「星を継ぐもの」の感想を書いたので、今日は続編の感想を書きます。一作目を読み終わったその足で本屋に向かい、今作は一日で読みました。「星を継ぐもの」に比べると展開のスピード感があってサクサク読み進めることができましたね。 奥付けを確認したところ、2022年8月に56版が出ていて今回購入したのは2023年8月に出た新版の初版らしい。読みやすかったのは翻訳が多少変わっていたりするのかな?? 少なくともフォントは変わってましたね。天地の余白差は若干気になるけどこれは創元SF文庫
購入日は2015年の冬でした。約8年の積読期間を経てようやく日の目を見ることに。『SFミステリー 小説 おすすめ』で検索すると絶対に登場する一冊なのでいつかは読まないとな……と思っていたそのいつかが2023年末にやっと訪れました。いやぁおもしろかった〜!読み終わってすぐ本屋に走り次作を購入するくらいにはハマりました。 私が読んだのは2015年に出た95版(!)(この数字もすごい)らしいんですけど、フォントが若干古臭い・天地の余白に差がありすぎ・英→日に訳された年代の影響か、
昨年11月にうちの猫について記事を書きました。 あれから二週間ごとに病院に通っていますが、無事に新年を迎えることができ、どうか来年も同じように年を越せますようにと祈る日々です。 とりあえずは頑張って持ち直してくれた猫に感謝しつつ……当の本人は我関せずと言った感じで毎日のんびり過ごしています。 予後についてですが、二週間に一度の検査で今のところ胸水はそれほど溜まっておらず、その一方で頻呼吸は続いていてかつ持病の腎不全の方があまり良くなく、食欲増進剤を飲みながら生活している
小町という名のメスの白猫を飼っています。飼っていると言っても一緒に住んでいたのは高校を卒業するまでで、実家を出たのを機に今は私の母が面倒を見ています。 中学の同級生の家の庭で子猫が生まれ、飼い主を探しているということで貰い受け一緒に暮らし始めました。もうすぐ十五歳になるおばあちゃん猫です。若い頃は頭頂部にハート型の海苔みたいな模様がありましたが、年をとった今ではそれも真っ白になってしまい今では完全な白猫。 先週、母から突然連絡がありました。 「こまちが頻呼吸になっていて