小説 PHANTOMファントム 羽田圭介
FIREの話だけじゃない
youtube積読チャンネルの紹介動画があまりにも面白くて読みました！
羽田圭介さんの小説は、ミニマリストインフルエンサーの姿を描いた「滅私」でも、ミニマリストインフルエンサーの裏側だけじゃなく、驚きの展開でした。
今作も、単にFIREを目指す年収250万円会社員と、金遣いの荒い同じ会社の彼氏の話にはとどまりません。
様々な要素がてんこ盛り！
オンラインサロン、月額会員制村作り、ビジネス系インフルエンサー、コスプレ、アイドルの枕営業、「お金を払って働く」などなど、今時の話題から、過去大事件を起こしたカルト集団を彷彿とさせるエピソードなど、様々な要素がてんこ盛り。
ああこういう事ってあるかもしれない…と感じるシーンもいろいろで、主人公たちの心の動きも「この状況でこんなことやってたら、こうなるかもしれないな」っと思える部分がいろいろありました。何かを一方的に良くないものと決めつけるような事もしていません。
例えば月額会員制システムや、オンラインサロンに関しても、怪しいものとは決めつけず描いています。（このNOTEにも月額会員制システムはある）
ほんのちょっとの？
唯一、これってちょっとどうかな？と感じたところは、ビジネス系インフルエンサーのもとに集まる人たちが、教祖様絶対服従っぽくなるところ。（過去のカルトを思い出す）
実際のビジネス系インフルエンサーに集まる人たちは、主催者と同じ言葉をしゃべったりして、はたから見るとカルト的に見えるかもしれません。が、基本、自分たち自身も発信する人たちだし、「会社に縛られる」事がいやで「自由を手にいれる」のを目指してたりするので、誰かに服従するような事はないのでは、と思いました。
とにかく面白い！
リアルな詳細あり、展開も早く、オチもちゃんと救いがあって、最初から最後まで一気に読めました！