添削屋「ミサキさん」の考察|39|『文章の書き方』を読んでみた⑨
無心――先入観の恐ろしさ
この章も面白いのですが、ジャーナリズム論といった方がよい箇所なので、ここでは割愛します。
意欲――胸からあふれるものを
【山田太一の言葉】
一見大学生の特権(?)のように読めて鼻白む方もいるかもしれませんが、これは大学の新入生にむけての言葉です。言われていることは、何も学生に限ったことではありません。ちなみに、この文章が書かれた1990年代中盤ならまだ大学はそういう場所だったかもしれませんが、現在の大学は「実学」重視にシフトしているので、現役大学生であってもしっくりこないかもしれません。
でも、大事なのは、「好きなものに集中しているうちに、何かの形で文章にしたい、誰かに伝えたい、という意欲が湧き出てくる。そうなったらしめたもの」(辰濃)ということでしょう。
現に、もう若くはない私ですが、好奇心は忘れずにいたいと思っています。それで、読書を欠かしません。本当はもっといろいろな体験もしたいのですけれど。
でも、「書くことのできる材料は、巷にあふれているのです。電車の中の光景にもあります。なにげない雑談の中にもそれはあります。それを、心にとめておいて、書く」。
いい言葉ですね。
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