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添削屋「ミサキさん」の考察|22|「『文章術のベストセラー100冊』のポイントを1冊にまとめてみた」を読んでみた㉒
第13位 「、」「。」をテキトーに打たない
[Point]
1⃣テン(読点)の8つのルールを覚える
2⃣リズムのよい場所、呼吸をする場所でテンを打つ
句点=「。」(いわゆるマル)
読点=「、」(いわゆるテン)
句読点には、「文章の意味を明確にする」「リズムを刻む」といった、文章にとって重要な役割があります。
「文章を書くとき、句読点をいい加減にしていては上達しない、とよく言われる。日常の走り書き、自分だけの心覚えをするときでも、句読点に心を配るようにしたいものである」(外山滋比古『知的文章術』/大和書房)
1⃣テン(読点)の8つのルールを覚える
✖悪い例
生れてはじめてフランス料理のフルコースを食べて感激しました。
→複数の意味が取れる
・意味①
いままでもフランス料理のフルコースを食べたことはあるけれど、「(今回)生れてはじめて感激した」。
・意味②
「(今回)生れてはじめてフランス料理のフルコースを食べた。そのことが感激だった」
では、それぞれどのように改善したらよいでしょうか?
改善例1(←意味①の場合)
生れてはじめて、フランス料理のフルコースを食べて感激しました。
改善例2(←意味②の場合)
生れてはじめてフランス料理のフルコースを食べて、感激しました。
◇テンの8つのルールと例文
①文の切れ目に打つ
姉の家族が遊びに来たので、祖父は喜んだ。
②修飾する文章が長いとき、そのあとに打つ
昨夜は借りてきたビデオを遅くまで観ていたので、今朝は眠い。
③対等に語句を並べるときに打つ
家族も、友人も、同僚も、みんなが彼を心配していた。
④接続詞、逆接の助詞のあとに打つ
今はいい天気だが、明日は大雨の予想だ。
⑤挿入された語句の前後や文節を区切るときに打つ
今日の会議のテーマは、先日お伝えしたように、来期の予算についてです。
⑥引用を示す「と」の前に打つ
歴史は繰り返される、と先生が言った。
⑦感動詞や呼びかけの句のあとに打つ
ねえ、私の話を聞いている?
⑧修飾する語とされる後の関係を明確にするために打つ
生れてはじめてフランス料理のフルコースを食べて、感激しました。
ただし、上記の通りに打たなかったからといって、間違いではありません。近藤勝重さんは『書くことが思いつかない人のための文章教室』(幻冬舎)のなかで、「テンはすらすら読めて、意味もよくわかるように打たれていればいいわけです」と書いています。
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