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老いて、つい小躍りしたくなるのはどんなときですか?(藤村公洋)

作文は苦手だったのに

今回こそ3000字以内に収めよう、と毎回思う。

この往復書簡を始めるにあたり小原くんとは「そうだね、だいたい2000〜2500字くらいで」と打ち合わせしたのですよ。ところが蓋を開けてみれば毎度のごとく3000を軽く超える。時には5000近くまでだらだらと書いてしまう。どうしたことか。思えば義務教育を通じて作文の類いはずっと苦手だったのですよ。学校でやらされたことの中で一番嫌いなコンテンツなのよ。絵日記、読書感想文、卒業文集、すべて無くなればいいのにと憎んでいた日々を考えると不思議でしょうがない。作文が苦手だった大きな理由が「自分の感じていることを人になんて話したくない」だったハズなのに、今や「自分の感じていることを人に話したくって仕方ない」ってんだものね。やれやれ。

とはいえね、これは学校教育の失敗でもあるのですよ、と人のせいにしてみる。だってね、高校に入って「書かされる」課題というものがなくなってからはノートの端っこに少しずつ文章や詩(ひえ〜)なんかを書き綴ったものですし、年下の従姉妹の感想文代筆したり文化祭用の劇の脚本なんかも喜んで執筆したんだもの。思春期を迎えて自分が変わったのか、はたまた周りの環境が変わっただけで自分は変わってないのか。それは分かりませんが、でも「好き」の反対は「無関心」でしょ。「無関心」と「嫌い」には大きな差があるじゃないですか。作文が嫌いっていうからには幼い僕にとって何か思いがあったのかもしれませんな。

といったわけで今月の「渋谷のラジオの惑星」は思春期の入り口に立った何かと不器用なタクヤくんのひと冬の冒険譚『ぼくのお日さま』での映画メシ企画でございました。編集後記の始まり始まり〜

(ここまでで700字)

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