著書:素人がクンダリーニ覚醒すると、どうなるの?
こんにちは、シドニーのカオルです。
私は2010年5月、太平洋上空を飛んでいる飛行機の中で、
クンダリーニ覚醒が起こり、クンダリーニ症候群になりました。
その後、私の人生は激しく揺さぶられ、13年をかけて大きく変化しました。
世間ではクンダリーニ覚醒が、
素晴らしいことの様に語る人は沢山いらっしゃいますが、
私の様に普通のサラリーマンが、ある日突然クンダリーニ覚醒し、
深刻なクンダリーニ症候群に苦しみ、
回復を遂げた人は、あまりいないと思います。
おそらく、百万人に1人とかの確率ではないでしょうか?
私の場合、クンダリーニ覚醒が起こってから、
どん底の時期が4〜5年間続くことになりました。
ネットなどで、「クンダリーニ覚醒しました…」と
言われる方がいらっしゃいますが、
本当にクンダリーニ覚醒したのだろうか?
と疑問に感じることがあります。
理由は、普通の人が本格的にクンダリーニ覚醒すると、
確実にクンダリーニ症候群になり、
毎日、ベッドから抜け出すのも辛くなり、
普通の日常生活を送るのが困難になります。
私は、クンダリーニ覚醒後、
重度のパニック障害になり自宅から出られない状態が数年間続きました。
本当に、自分でも生きているのか、死んでいるのか分からない状態で、
これから自分がどうなるのか?不安でたまりませんでした。
クンダリーニ症候群の苦しみは、それを体験した人にしか分かりません。
この本は、実際にクンダリーニ症候群になり、苦しみ、試行錯誤を通して、
回復を遂げた、私の実体験にもとづいたお話になります。
「私がクンダリーニ覚醒した経緯」
まず、最初に私がクンダリーニ覚醒し、症候群になった経緯を説明します。
私は、小学生の頃から非常に繊細な子供で、
今で言うHSPで、それに加え過敏性大腸症候群でもありました。
小・中・高校と、学校に行くと毎日必ず、お腹が痛くなり授業に集中するどころではありませんでした。
社会人になっても、過敏性大腸症候群は回復することはなく、
次第に症状は悪化し、不安症と慢性の胃潰瘍を患う様になりました。
地元の病院に通い続け、薬を服用したのですが、
回復することはありませんでした。
2005年3月に転機が訪れ、
会社の都合でシドニーのオフィスへ異動になりました。
そこで、ホメオパシーと呼ばれる、自然療法に出会います。
私は、初めてホメオパシーを知った時、“これだ”という不思議な感覚がありました。
早速、ホメオパス(ホメオパシーの先生)に通い、
定期的に治療を受けましたが、不安症と胃潰瘍はなかなか改善することはありませんでした。
それでも、根気よく治療を続けていると、良くなるどころが、
深く治癒が作用したのが原因で突然クンダリーニが覚醒し、
クンダリーニ症候群になってしまいました。
忘れもしない2010年5月、成田発シドニー行き、太平洋上空を飛行中の機内の出来事でした。
その年は私にとって人生最悪の年で、職場はリストラの嵐が吹き荒れ、
家庭では娘の食べ物アレルギーが酷く、職場と家庭の板挟みになり、
息をつく間がありませんでした。
私の健康状態は最悪で、慢性の胃潰瘍からは出血し、
数週間食事もまともに摂ることは、出来ませんでした。
機内で当時3歳だった娘の面倒をみようと、抱きかかえた瞬間、
私の心臓が突然バクバクと強く鼓動し始めました。
胃から出血したこともあり、急に腹痛が起こり、
娘を妻にあずけ、慌てて機内の狭いトイレに駆け込みました。
トイレにしゃがみこんだ瞬間、
頭頂部をハンマーで殴られた様な強い衝撃を受け、
目からは文字どおり火花が散るのが見えました。
今思い返すと、それがクンダリーニ覚醒の起こった瞬間でした。
自分の身に何が起こったのか理解できず、自分は死ぬのだと思い、
夜行便の機内で毛布を被り震えながらフライトをやりすごしました。