「月へ逃げ込んだ女達」この地球(ほし)に別れを告げて・・・
秋の夜長の澄んだ空に
東の空一杯の 上弦の月がかかり
白き羽衣の女達が 天に舞う
かぐわしき微風と 光の帯となって
この地球に別れを告げて
ふるさとの月へと
旅立つ時が来たのです
女達は 誰も捜し出せない 月の裏側の
小さな祠の中に そっと身を隠し
千年も 万年も
姿を見せる事は無いでしょう
その胸がときめき
見も心もじっとしていられない程の
男達が現れるまでは
人里離れた竹林で見つかったかぐや姫は
優しい老夫婦に育てられ
日本一の娘に成長し
いよいよ婿を取る時が
やって来ました。
全国各地から名乗り出る男達はあまた居ても
意に添う男はひとりも居ません。
地球の男に幻滅し、
全ては夢まぼろしにすぎなかったと
失意の中 生まれ故郷の
月の裏側へ旅立つのです。
そして理想の男性が現れるまでは
千年だろうが万年だろうが
じっと身をひそめて待つ
女性達の姿を描いています
描き方
黒のラシャ紙を切って白い台紙の上に貼り付けています
女達や遠くに見える地球にはスパッタリングを施し
月へ向って飛んで行く様子のひとコマを描いています
「作品をご覧頂きありがとうございました。気に入って頂けましたら、
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