あなたという人

今のあなたという人は、どのように出来たのでしょうか？

あなたがこの世界に産まれ出た時、そこには自分というもの、
個という感覚、エゴなどありませんでした。
あなたにはまだ自分というものがないため、
本能的に生きるしかなかったのです。
つまり、まずは生存するために危険とそうでないものを認識する必要
があったのです。

あなたという人に、さまざまな形で携わってくる人の顔を覚え、
その人の笑顔によって安全を確認したのです。
成長していく過程においてもその仕方は変わらず、
あなたはその人の言動によって自分を確認していくようになります。
あなたが子だという人には自分はこの人の子だと認識し、
優しいと言われれば自分は優しい人だと認識し、賢いと言われれば賢い人、醜いと言われれば醜い人、頭が悪いと言われれば頭の悪い人等々。。

そうです。
あなたは自分自身というものを他人の意見によって作り上げたのです。
これは産まれ、成長する過程において、
生存する上である意味仕方のない、必要なことでした。
人のあなたに対する意見は矛盾に満ちています。
それは勝手な決めつけであり、
良くも悪くも本当のあなたとは全く関係がありません。
だからこそ、あなたは自分の中に相対する矛盾を抱えるようになります。
これがひどい場合、精神分裂症に苦しむ人さえいます。

今のあなたはこのように他人の意見で出来ているのです。
しかも成長した今でも、人は同じことをしているのです。
あなたは他人の意見を集め続け、
他人の意見によって自分自身をつくりあげているのです。

他人の意見で作られたあなたは本当のあなたではありません。
なぜなら他人の意見というものは常に変化し、決まったものがなく、
その人の気分や日によってさえ変化するからです。

あなたがこの他人の意見の全てを振り払う時、それは間違いだと見抜く時、
あなた自身の本当、リアルなあなた自身の本当の人生を生きることが出来るのです。