ギリシャ2週間<クレタ島ハニア>
イラクリオンからハニアへのバスの旅
クレタ島で2番目に大きい都市ハニアは、イラクリオンから西に向かって島の北部を海岸沿いに約145km、バスで3時間弱のところにある。地元の人たちに混ざってローカルバスに乗ってみた。
バスのチケットは前日ウェブサイトから購入しておいた。乗車時にデジタルチケットのQRコードをスキャンしてもらうだけ。観光地だけあって、そこはしっかりデジタル化されていて助かる。地元のおばちゃん達は紙のチケットを使ってる。
クレタ島で一番高い山、イディ山の頂きには4月でもまだ雪が残っている。標高2,456m。神話によると、この山の斜面にある洞窟でゼウスが生まれたという。
イラクリオンの郊外あたりで、ボロいバス停があって、こんなに何もない所にもバス停があるんだなあと思ってぼんやり眺めていると、車掌さんが乗車してきた。
イラクリオンを出発したときは運転手さんだけだったのが、こうして車掌さんが乗車してきて、乗客のチケットを調べる。なんで車掌さんが最初から乗ってこないのか不思議だけど。で、その彼女は運転手さんとよく喋る。ハニア到着までほとんど喋り通しだった。話している内容がわかったら面白いのになと思いながら聞いていた。
カンディラキアとは道路脇に設置されているミニ教会のこと。いろんな形やサイズのミニ教会が道路脇にあちこち見られる。こちらのサイトを見てみるといろんなサイズやデザインの写真がある。事故現場に家族が追悼の意を込めてこのような教会の模型のようなものを設置するそうだ。中にキャンドルがあったりする。事故で助かった場合も感謝の意味でミニ教会を設置するそうだ。ファミリーの愛を感じる。
ハニア到着後、バスターミナルから旧市街を10分ほど歩いてホテルに向かう。
ハニア旧市街
ハニアの旧市街はベニチアの雰囲気が残る、石畳の路地にお店やレストランがびっしり並んだ観光地だ。道路は石畳だから、スーツケースを引っ張って歩くガラガラ音が異常に気になる。
細いクネクネした石畳の路地は、ベネチアに迷い込んだような錯覚を起こさせる。お店もレストランも観光客向け。楽しい。でも、やっぱり一人旅にはあまり向かないかも、と思ってしまう。
泊まったホテル Elia Zampeliou はオールド・ベネチアン・ハーバーに面している。ハニアにホテルやアパートをいくつも所有しているEliaホテルグループのひとつらしい。
私のお部屋は最上階。部屋の窓を開けると、そこはベネチアのような建物が立ち並ぶ向こうに青い海が広がっているという絶景。ホテルの建物はかなり年代物だけど内装はしっかりスタイリッシュに改装してある、ヨーロッパのおしゃれなブティックホテルだ。ハニアについての知識が皆無でGooleマップ見てかなり適当に決めたのだけど、正解だった。イラクリオンといいハニアといい、クレタ島のホテルは大当たりだった。
ただし、このホテルにはエレベーターがない。私のこの部屋は屋上にあって、3階まで階段で登った後、頭上のガラス戸を開けていったん外の屋上に出ると部屋のドアがあるというややこしい仕組みになっている。これも昔のヨーロッパ風でおもしろい。
ハニアはイラクリオンと同様にミノア文明の頃から栄えていて、その後の古代ギリシャ、東ローマ帝国、13世紀からのベネチア共和国、17世紀からのオスマン帝国、そして現代ギリシャへと統治が推移する中で生き延びて来た都市だ。
オスマン帝国時代の写真がお部屋の壁に飾ってあった。
過去の統治国家からの影響で、さまざまな文化が入り混じっている。旧市街はベネチア風というかイタリア風に思えたけど、オスマン帝国時代も長かったからかトルコの影響も色濃く残っている。ベリーダンス風の衣装のお店もある。
この周辺はいかにも観光地で、一人旅の人はあまりいなかもな、と思いながら道ゆく観光客達を眺めていると、やはりギリシャだ、女性の一人旅風の人はちらほら見かける。ギリシャと女性の一人旅は似合う。自分もその一人だ。
クレタ島のおいしいもの
夜はこの大観光地のど真ん中、ハーバーの真ん前のレストランで夕食をとることにした。数あるレストランの前をうろうろしてお店の前に出ているメニューを見て歩く。シーフードもたくさんある。立ち止まると客引きのお兄さん達に声をかけられる。めげずに2往復した後、ちょうどホテルの下あたりのこのお店に決めた。Lithos https://lithosrestaurant.gr/
タコのグリルを、と迷ったけど、巨大なタコの足がドカンとでてくるその料理は一人では食べきれない。クレタサラダと海老のサガナキに白ワインでお腹いっぱいになってメイディッシュなし。ワインはグラス半分で顔真っ赤に酔ってしまう。
サガナキはトマトソースにフェタチーズと海老が入った煮込み。クレタサラダはトマト、キュウリ、フェタチーズ、オリーブの入ったギリシャサラダにさらにピーマンと紫玉ねぎとオレガノが入って、だんとつに美味しい棒状のブレッドスティックが付いてきた。後日ホテルでひとりパーティしたときにも、もちろんこれをマーケットで探して購入した。
ギリシャ気分に浸っていると、隣の席から英語が聞こえてくる。話をしてみると、カリフォルニアの若いカップルだ。彼らは、「ギリシャはカリフォルニアと気候も風景も似てるねー」って、軽ーく言う。気候はそうだけど、オリーブもワインもカリフォルニアに豊富にあって似てるけど、歴史の深さがぜんぜん違うから空気感が違うというか、似てるねーとは言えないよと頭の中でごちゃごちゃ思っていると、ウェイターさんがサービスでフルーツを出してくれた。ビワだ。4月が季節なのか、甘かった。サービスだから余計に美味しかった。
クレタ島のペストリーが豪華に並ぶホテルの朝食
翌朝ゆっくり朝食のレストランに行く。この辺りに何軒もホテルを有するホテルグループだけあって、朝食レストランは近所のグループホテルとの共同になっていて、近くにあるというのでそちらへ歩いていく。
クレタ島のペストリーがいっぱい並んでいる。豪華!
見ているだけで幸せになる。
この甘いクリームのペストリー、リナラキア、なんだか懐かしい味。
夜はお部屋でひとりパーティ
有名なハニア・マーケットをちょこっと見たりして旧市街をぐるぐる歩き回り、夜用にお部屋ひとりパーティの品々を買い込んだ。
クノッソス宮殿のブルーレディースがしっかりワインのラベルになってマーケティングしてくれている。おかげでついつい購入してしまった、お酒がそれほど飲めるわけでもないのに。ブタリ・ワイナリーのクレティコス。フルーティで美味しい。
ヒツジミルクとヤギミルクからできているヨーグルトも試してみた。うーん、あまり慣れないと、ちょっと難しいかも、でもしっかり完食。
同じくヒツジとヤギのミルクから作られるのもので、こちらはグラヴィエラチーズ。オリーブオイル付けとタイム味の2種類を買ってワインのつまみにした。パッケージにクレタ島の地図とハニアって書いてあったから地元のものに違いない。どちらも食べやすい味。美味。
クレタ島はおいしいものがたくさん。カタツムリも名物らしいけど、健康と長寿に貢献しているかもしれないけど、自分はパス。
オリーブオイルとオリーブをたっぷり使ったクレタサラダと美味しいワインを少し、ミニペストリー各種、地元のチーズ、これで満足かな、今のところ。
続く。。。
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