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学習の一夜漬け(徹夜)の効果は?

私は高校生の頃、毎日コツコツ勉強するのが苦手で
定期テストの前日に徹夜して知識を詰め込んでいました。

当時流れていたブンブンリクエスト(ラジオ大阪)や
オールナイトニッポンなどを聴きながら
勉強するのがひそかな楽しみで、
あえて一夜漬けを選んでいたようにも思います。

明け方になると
妙な浮遊感と高揚感でハイテンションになり
一気にやる気と集中力が強化され、
それがテストまで持続していたので、
まずまずの成果を収めることができました。

定期テストで結果につながった成功体験としての感覚が強いため、
一夜漬けによる学習に対して私は好意的にとらえていました。

しかし、
大学受験に向けてそろそろ受験勉強に励もうかなと思ったときに
気づいたんです。

あれほど定期テストに向けて詰め込んでいたはずの知識が
きれいさっぱり忘れてしまっていることに…

定期テストのときにはできていた問題、覚えていた知識が
ほとんど何も出てこない状態になっていたため、
焦りまくったことを覚えています。


つまり一夜漬けによる学習の効果は

即効性はあるが、持続性がない

というのが現実のようです。

その場をしのぐための応急的な場合
一夜漬けによる学習は一定の効果を得られますが、

長期にわたって学習した内容を試される
入学試験には向いていないということです。

脳科学的にも、一夜漬けによる学習は
翌日にテストがあるという危機感が脳に影響を与え、
記憶力が一時的にアップするようですが、

一度に大量の知識が脳に入るため、
知識がうまく整理できず、さらにその覚えた知識同士が干渉し合い、

知識が消去されたり、
融合されて間違った知識として定着してしまったり

するようです。
(参考:池谷裕二箸 受験脳の作り方-脳科学で考える効率的学習法-)

教員のとき、この事実を知った私は、生徒たちに
毎日少しでもコツコツ学習していく勉強法の重要性を説明し、
徹夜による一夜漬けの学習を避けるように伝えました。

ただ、部活動や習い事、塾などで多忙な毎日を送っているため、
どうしても時間がたりず、
まとめて勉強してしまわなければならない生徒たちがいることも考慮して
徹夜しなければ間に合わない状態になったとしても、

1時間でも2時間でもいいから睡眠をとる

ようにアドバイスしました。

私が高校生の頃にこのアドバイスがほしかったですが、あとの祭りですね。


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