俺のカップが火を噴くぜ・23
本日はこれ。
ぱっと見ても判らないでしょうが、実はこれ、九谷焼。
九谷と言うと、模様ぎっちり色ばっちり、みたいなイメージがしませんか。わたしはそうでした。
で、自分にはコレ上手く使いこなせる気がしないな、と思ってた。
でも、こんな九谷もあるんですね。これなら自分でも使えます。
こちら、連れ合いが買ってきたもの。
「コロニーな生活」なるスマホアプリゲームがありましてですね。
もう10年以上前になりますが、連れ合いがこれにどハマリしておったのです。
いわゆる位置情報ゲームというヤツで、移動すればする程ゲーム内で有利になる。
自分はそんなに移動する生活してなかったので全然興味がなかったのですが、仕事で長距離を移動することが多い連れ合いはずっぽりとハマっておりました。
しかもこのゲーム、単純に距離を稼げばいいというものではなく。
特定の場所に近づくとそこの名産品がゲーム内でゲットできるのです。大阪ならお好み焼き、とか。
その後システムが更に進化して、実際の店で実際の名品を買うとカードがもらえ、シリアルナンバーをゲームで使うとゲーム内アイテムがゲットできるようになります。
これはなかなか、いいアイデアだと思いました。
ただ通りすがって終わり、ではいくら名物でもいつかは廃れてしまう。実体と連携する、というのは優れた発想だと。
……ただ、あまりにも度を越してハマってしまうのもどうか、と当時はちょっぴり思ってた(笑)。
本人はカードがゲットできればそれでいいんでしょうが、例えば仮にハンカチだとして、何枚も何枚も買ってこられてもどうも微妙な気持ちになる訳です。
いや、本人用に買ってくる分には全く問題ないんですが、大抵のものを「わたし用」に買ってくるので。
そんな中、この九谷焼は素直に嬉しかった。これはわたしの好みどんぴしゃです。
石川の九谷焼のお店で買ったそうです。
九谷二十窯、という窯の作品ですが、どうも今はこの窯、残っていないっぽい。
作家さんが皆若手だったみたいなので、それぞれに窯を持たれたのかもしれませんが。
同じものがこちらの写真にも写っています。
光が入るとラインのところが虹いろがかって、とても綺麗。
しかしこのように仕事のついで、で行けるところならいいのですが、そうでない場所もたくさんある訳で。
当時は、特に予定の無い休みの度に、関西圏でカードがゲットできるあちこちのお店に連れていかれてました。まあ楽しいは楽しいですし、この九谷焼のように、思わぬ逸品に出会えることもある訳ですが。
特に「とあっせ」の「芦屋ぷりん」は収穫でした。
プリンは固めこそだろ、と普段は思っているんですが、これを食べて初めて、「とろ系プリンにもこんなに美味しいものがある」と知ることができました。とろけるタイプが苦手なプリン好きの方に、ぜひ一度食べてもらいたい。
観音山フルーツガーデンも楽しかった。柑橘加工品が大変に好きなのです。
レモンカードが大好物なのですが、それだけでなく、ゆずカードやライムカードまであって、実に美味。
観音山、京都にパーラーができたのですね。まだ行ってないので、夏の内に行っておかねば。
と、このように見事にスマホアプリに実生活を振り回されていた訳ですが(笑)、利用者が増え過ぎたのか、どうもゲーム動作が今ひとつだったり、不具合があって問い合わせても全然返事が返ってこない、などが続いたらしく、ある日突然、「もうやめる」と宣言し、本当にきっぱりとやめてしまいました。
あんなにすべてを捧げてたのに……とちょっと呆れると共に、百年の恋も冷める時には一瞬なのね、と諸行無常を感じたものでした。