8月31日の夜に大好きな店が終わってしまう
ああ……。
グローバルキッチンは、京都駅前のヨドバシカメラの地下2階に入っていたスーパーでしてね。
思えば京都ヨドバシ、2010年の終わりにオープンしたのですが、グローバルキッチンはその当初からの入居テナントでした。
北野エースと三杉屋が提携してつくったんだとか。
ヨドバシの地下に生鮮スーパー、と驚いたものでしたが、オープン直後に行ってみてまた驚いた。
なんでって、超のつく高級スーパーだったからです。
どれ程の超かと言うと、店内調理のお持ち帰り用お寿司の握り(十〜十二貫程度のごく一般的な一人前分)が、4000円とかしたんです。いやホントですよ。
調味料とかもオーガニックとか添加物ナシとか○年仕込みとか、もうそういうのばっかりで、キッコーマンのフツーの醤油とかオタフクソースなんて置いてやしない。
北野エース名物・カレーの本棚は楽しかったものの、これは日常使いには適さんなあと思ったものです。
正直大丈夫かなと思っていたら、やはり順調(笑)に客足は低迷し、オープンしてどれくらい経った頃だったかな、高級一徹路線をすっぱり諦め、ごく一般的価格の品がずらりと並ぶように。
とは言えそこは北野エースの意地と言うか、「普通のスーパーで売ってる普通の商品」と「ちょっとお高め高級商品」を分けて配置。
同じお醤油や納豆でも、キッコーマン醤油と名産地のスペシャル醤油、ミツカンの日常納豆と老舗の藁づと納豆とは、別の棚に置かれているのです。
お寿司もごくごく普通の、スーパーお惣菜価格に。
こうなってからは、客足がぐんと伸びたように思います。
特に野菜と魚の質の良さと価格の安さは素晴らしかった。
お魚が本当に充実しておりましてね。鯛とかタチウオとか、どんと丸一匹ですごい安さで売ってたりするんですよ。勿論頼めばタダで好みの形態にさばいてくれる。
2年くらい前だったか、まだ当時はスーパーで殆ど見ることのなかったアンジェレトマト(熊本産だった)を、600mlくらいのでかいプラカップに山盛り入れて198円という破格の値段で売っていて、これがスナック菓子のようにポリポリサクサクと美味しくて、何度も通って買ったものです。今は割と普通にその辺で買えるけど、あれを超える美味しさには出逢えていない。
京都駅まわり、伊勢丹とかヨドバシとかに用事がある時はほぼ必ず立ち寄る、大好きなスーパーでした。
えいこく屋やムレスナティーの品揃えが好きだった。
瓦そばとか嬉野温泉の湯豆腐&温泉水とか、これからどこで買えばいいのか。
ああ、悲しいなあ。
北野エース名物・カレーの本棚もすっかり撤去されてこの有様。
うん、まあ、いろいろと大変なことは判るのですが、他店舗に移すことが可能なレトルトカレーはできればもっと最終日近くまで置いておいて欲しかった……。
ちなみに「これから北野エースに行きたかったらどこへ行けばいいのか」と調べてみたところ、京都にはもう1軒、momoテラス店だけでした。
六地蔵……遠い……(涙)。
なんかもう、涙ナシでは見られないでしょうよ……(泣)。
もう本当に落胆しています。大好きだった。とても悲しい。
コロナめ……。
しかしこの店含め、ヨドバシの地下2階はもう本当に明るい廃墟化が凄い。
お菓子のスーパーもかわいい雑貨屋も美味しい石窯パン屋もみーんな消えてしまったな。一瞬だけ入ってたドラッグストアもすぐいなくなったし。
もう何とも言えぬわびしさと底知れぬ不安をそそる空っぽの眺め。
大変なことは重々承知で、早くこの空虚さをどうにかしていただけたら嬉しく思います>ヨドバシカメラさん
こんな8月の終わりはもうイヤなんだよ……。
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