"ライブ裏方"が、ディズニーパーク再開の日に思い出した「原点の原点」
新型コロナの影響により、約4ヶ月に渡り休業を余儀なくされた東京ディズニーリゾートが、7月1日から営業再開となった。
入場チケットが事前販売制となり、前売りの時点から世間を賑わせたTDL。
これまでコンサートなどの"裏方"についていろいろと記してきたが、実は私の原点は「ディズニーランドのショー」なのだ。
忘れもしない。小学校4年生のとき、当時東京ディズニーランドのナイトパレードは「ディズニーファンティリュージョン」という演目だった。
我が家は神奈川県在住で母がなぜかTDL好きで、しばしばTDLへ訪れていた。そんな中、ある日見た「ファンティリュージョン」で山車(フロート)の横を無線のような機械を付けたキャスト(スタッフ)が付いて歩いていて、インカム(無線)でなにかをブツブツつぶやきながら、山車の横を進み続け、誰かに何かを指示するスタッフがいることに気がついた。
そして小4の私は、ある景色を目撃した。
フロートがバックヤードに引っ込むところにたまたま遭遇し、引っ込んだ直後、インカムを付けたスタッフは、フロートがバックステージに入ると、赤く照らされた誘導灯(工事現場で見かける誘導灯のようなもの)を振りながら、フロートを誘導する、という裏の景色が、パーク内からわずかに見えたのだ。
何度かそのフロート付きキャストの姿を目にしているうちにいつしか、そのスタッフを「カッケー!!」と思うようになり、母に「おかあさん、私、あのインカムの人になる」と宣言する小学生になっていた。後にそれが形を変えて、舞台監督になるという将来へつながったのだ。
という、原点の原点であるディズニーのショーに舞台人として携わることはなかったが、学生時代は、ディズニーシーのショーに関わるキャストも経験できた。(面接では違う仕事を割り当てられそうになったが「わたしはショーの仕事がどうしてもしたいんです」とゴネた)
コロナ禍でエンタメの真っ只中から離れざるをえなくなり、全然違う世界で生き始めて早3ヶ月となりそうな時に、TDR運営再開で賑やかなニュースを見て、己の原点の原点を、思い出した。
<余談>
AIやヒトに変わる技術の発展が目覚しく、素晴らしい現代だけど、そういえば、これだけ注目されるディズニーリゾートにて目にする「ミッキーやミニー」などのキャラクターは"ヒト"が息を吹き込んでるのだから、これからAI的な社会がめちゃくちゃ進んだとしても、"ヒト"が生み出すチカラは信じられる、とふと思った。