聲の形
聲の形みてきました。ミュージカルと聲の形、ぴったりだった。
すごかった。本当に素敵だった。
小学生の時に耳が聞こえない西宮さんへのいじめをした石田くん。そのいじめをきっかけに自分自身もいじめられることになる。
高校生になって自分がしたことを後悔?して、西宮さんのところに行くところからお話は始まるの。
障がいを持った人をいじめちゃいけない。いじめたら謝らなくちゃいけない。そうひとことで言っても、ごめんねって言ったら終わる話じゃないし、耳が聞こえない人にイラッとしたらだめですって言われても、お互い人と人との問題なんだから、どうしてなにがだめなのか整理しなきゃいけない。
いじめが終わった後もずっと持ってる傷ついた気持ちもごめんなさいの気持ちも、あの時はいじめっていう形でしか表現できなかったけど、本当は言いたかった、聴きたかったこともあって、
ごめんなさいで大団円じゃなくて、ごめんなさいから始まって、お互いに傷つけ合いながら、もっとお互いを知ろうとして近づこうとする勇気が眩しかったし、いじめの後も、笑ったり泣いたりしながらずっと生活が続いていくんだっていうことに、希望が、そうなの!希望があって、物語に救われたし、救われただけじゃなくて、今のその先に手を引っ張って連れて行ってもらった感じがしました。
元々原作は漫画なんだけれど、舞台は手話がダイレクトに伝わって、キーワードになる「またね」の手話に毎回滂沱の涙だったし、聞こえない西岡さんの心の中がぴったりのメロディーに乗せて歌われて直接心にどーんって届いて、この作品がミュージカルっていう形で受け取れたの、本当に素敵だなって思ったの。
曲がいいのよう。曲と、歌っている人の気持ちがシンクロして、そのまんまどーんって届くみたいな曲。セリフを届けるための曲な感じがしたの。ミュージカルってこういうことか!って思った。
山田うんさんの振り付けで、動きが本当に素敵なの。手話が使われているから、動き自体に物語性があって、意味があって、それがメロディに乗ってやってきて、ありとあらゆる表現が私を物語の中に連れてってくれた!
私、板垣さんが描く、恋愛未満の、人を慕う気持ちがすごく大好きで、きゅううううううんってするんだけどみんなそうでしょ?開演前のアナウンスで急に漫談みたいに喋り始めた中川晃教さんも言ってた。
そして、主演のお二人がすごくピッタリで、多分ものすごく難しいんじゃないかと思われる歌にがっつり乗って伝えてくれるの。歌うっていうよりは、音のうねりと一緒にセリフを伝えてくれる感じなの。曲としても本当に素敵なんだけど。
ミュージカルだからこそ、しんどくても曲や踊りに並走してもらって物語についていけたし、メッセージ全部受け取れた感じがする。
そう簡単に飲み込めるようなメッセージじゃないし、ずっとこのテーマを考えていかないと思うけれど、今こうやって受け取れたことは私の将来への宝物だなって思います。
あとカーテンコールで桑原まこさん出て来るたびに思うんだけど、美人よね。あんな激しいダイナミックな曲があんな顔ちっちゃい美人から出てくるとか、魔法だわああ。