見出し画像

Nights Tale

再演のNightsTale見に行きました。

面白いの。宝塚でも題材になった、ジョンフレッチャーとシェイクスピアの二人の貴公子、チョーサーの騎士の物語を原作にして、ジョンケアードが演出しての世界初演だったの。

屋外の劇場で上演するのが似合うような、生々しい、ざらざらした肌触りがするような戯曲を、帝劇で、人気者二人を主演で上演するの。なんか、「はいはい人気者見に来たんでしょ?」ってあしらわずに、ちゃんと、観客としての私たちを信頼して、ずんと重みのある作品を手渡してくれて、そういうところジョンケアードさん好き!!ってなる。


舞台の上から観客への「口上」っぽい語りかけがあったり、劇中劇があったり、舞台上に「観客」としている役者さんがいたり、舞台の上と観客との境目が何層にもなって、切れ目がなくて、どこからどこまでが物語かをあまり区別しないようにしているの。だから、現実から舞台の世界に、ドンって一息に押し出されるんじゃなくて、自分の足で歩いて行ってる気がする。

物語は三人の王妃が自分の夫の死を嘆いて、アテネの大公(岸祐二さん)に、敵方のわっるい王様クリオンの仇討ちをお願いするところから始まるの。物語のなかに、何度もこの3人のモチーフが出てくるのも面白いのよ。二人の騎士に一目惚れをされるアテネの大公の妹エミーリア(音月桂さん)と、アテネの大公と結婚することになるアマゾネスの女王ヒポリタ(島田歌穂さん)と、エミーリアの最愛の友人フラヴィーナ(上白石萌音さん)の3人が物語の機動力になっていて、最後はこの3人が、三人の王妃が仇討ちを願った同じ旋律で、騎士たちの命の救済を求める。

多分すごく古典的な演劇の手法をつかって、曲は日本の古典的な楽器を使っていて、踊りもクラシックのダンサーさんたちが多くて、でも、できあがった作品はとっても現代的。華やかではないのに立体的で豪華で、すごく、頭を使ってみたしとっても楽しかった。

それにしたって三人の王妃がすごいわけ。折井理子さん、七瀬りりこさん、水野高以さんの3人だもん。歌がもうすごいの。アテネの大公への嘆願なんだけれど、祈りなの。心を動かすための旋律と声。始まった途端なのに劇場中が耳になってる。高く低く混じり合って、本当に、すごい。

それを受けるアテネの大公岸さん(変換するたびに岸だか騎士だかわかんなくなる)がすってきなの。あの声とあのがたい。はい。すき!!そんな岸さんを圧倒する知性と思慮のヒポリタ島田歌穂さんにはもう一生ついてくじゃん。

大公の妹のエミーリア音月桂さんがもう、すごい!ディズニープリンセスじゃん!二次元と三次元を行ったり来たりしてる。堂本光一さんにリフトされるんだけど、堂本さんの腰骨に手をついて、とんでもない高さでぐるぐる回るの。何あれ!宝塚の技なの?やばいすごい死ぬすき!!あと、あそこが好き。馬に乗るところ、さいご下手の方で馬が暴れた感じになるんだけど、そこの動きがディズニープリンセスそのもの。

フラヴィーナ上白石萌音さんの愛らしさも本当にすき。エミーリアとフラヴィーナが強い深い姉妹みたいな愛で結ばれていて、お互いに相手のために命をかけられるって言うんだけど、そんなのオタクみんなだいすきじゃん。

フラヴィーナのお父さんが牢番小西のりゆきさんなの。もう、小西さんいないと始まらないくらいすっごく素敵。ほら、シンデレラで言うところの魔法使いみたいな、ラピュタの海賊マドーラみたな。みんなが小西さんのこと大好き。殺されなくて良かったああ!恋したからってフラヴィーナお父さんのこと軽率に危険にさらしすぎよう!!!

今回はペンセアス、みんなが大好き神田恭兵さんだったの。はいかっこいい。しかも、ペンセアスだから服着ちゃうだろうなって思ってたら、なぜか上着が斜めに切れてて背中がっつり見えるお衣装あった!背筋!!!!!たくさん台詞あって大活躍でうれしい。

あと、絶対樋口さんみちゃうし、みんなが樋口さんのこと好きになる。何あのキャラクターかわいい!!

そしてね、ダンスがすっごいの。大澄賢也さんはもちろんだけど、東京バレエ団のソリストしてた松野乃知さんをはじめとする、もんのすごいダンサーさんがとんでもなく踊るの。いやもうこれ見ただけで14000円の価値ある。あと大澄賢也さんの色気がやばい。やばい。



主役のお二人は華やか!!井上芳雄様のおうたたくさん聞けてうれしかったな。井上芳雄様って、口をあけただけで、感情がわあってこちらに出てくるみたいな伝わり方で、なんなんだろう!!すごい。さすが我らの王子様!!
堂本光一さんはやっぱりやっぱり華やか。顔がすごい絶対ずっとかっこいい。前髪がいつだってさわやかにふぁさってするのはどうして?神に愛されてるから?


三人の王妃たちが堂本光一さんのバックコーラスをしている曲が大好きだったの。ヘラクレスみたいなの。きれいな賛美歌みたいな歌歌ったと思ったらパワフルでソウルフルなお歌も歌うとか、あの人たちの喉はいったい何でできてるんだろう。

さらに七瀬りりこさんは勝利のお祝いのところでもすっごいうおおぉおおんって歌ってるしお医者様役の時の凜としてるのに色気!っていうのがすごい。あの髪の毛完璧じゃない?片方に垂らす髪。100点すぎる。

そして、最後アテナ役をしてるの折井理子さんです。神様きたかとおもったよね?人間の折井さん。すごい。どういう種類の声なんだろうあの声。鈴を振るような声。舞台がもともと神様へのささげものだったっていうのを肌で感じがような気がします。

そんなわけでとっても楽しかったお誕生日感激でした。

しあわせ!あと、帝劇やっぱりすき!


あ!一つだけ、ナイツテイルに文句があります!
パンフ大きすぎるよ!鞄に入らないよ!!!!!





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?