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山へ逃げる

みなさん、山狩りにあったことはありますか?
山狩りをしたことではなく、された方です。
私は何度もあります。ただし、妄想の中で、です。

ドライブをしていて山の近くを通ると私は必ず確認することがある。
この山への入り口だ。
ここからなら入れそうだとか沢伝いになら奥まで行けそうだとか。
道路の近くに廃屋があれば、とりあえずの雨風はそこでしのげそうだとか。
なぜだか正確なことはわからないが、私は追われる身で逃げなければならないのだ。
まずは銀行へ出向きできるだけ多くのお金を引き出しておく。
口座とクレジットカードはすぐに凍結されるだろう。
なので現金が必要になるのだ。
追われることになった私は可能であれば家に一度帰り、必要になりそうなものを持っていかなければならない。
それから家族に自分が無実であることを伝えて、なんとか連絡が取れる方法を考える。
最低限必要なものは車に積んである。
ガソリンがもつうちはできるだけ遠くに逃げる必要がある。
幸いにして私の見た目は凶悪犯ではなく、普通のおばちゃんだ。
度胸さえすわれば、田舎のガソリンスタンドを利用してしばらくは車で移動ができるだろう。
しかし、それにも限界がくる。
そうなったら山に逃げ込むしかない。

まずは里山に近い廃屋でしばらくは息をひそめて時を過ごす。
しかし現地の人に見つかりそうになったら、その時は山に入る。
奥の方にまでいくのはもう少しあと。
山が危険なのは百も承知だ。
だから奥まで逃げるのは最後の手段だ。
人の目に触れないぎりぎりのところでしばらくは移動するのだ。
そのうちそれも限界がきて山奥に逃げることになるだろう。
食べるものや水よりも寝る場所や足元の方が心配だ。
靴はスニーカーだが、もちろん山をある国は向いていない。
しかし、山用の靴を手に入れる時間はないだろう。
替えの靴も持っていければいいんだけど・・・。

妄想の中の私は無実の罪なので、ネットで味方をつくりたい。
おそらくそこそこ早い段階で味方はできると思う。
しかし国家権力にはなかなか勝てない。
逃げている間にそういう人の支援が受けられればいいが、そうなると迷惑がかかる可能性がある。
私が無実であり逃げる必要がない世論を作られることを期待したい。

実を言うともう少し細かいことも考えていたします。
あ、これ、すべて私の妄想です。
本当になぜだかわからないが、山を見ると逃げ込む算段を考えてしまう。
ちなみに町の中だとビルとビルの間を気にしてしまう。
逃げ込める隙間があるかを確認してしまうのだ。
一体、私に何があったんだろう?
普段は逃げることなど全くない生活を送っている。
生まれ変わりとかは信じない性質なんだけど、何かあったのかもしれませんね。

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