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MBA取得後にキャリアチェンジ。仕事と育児の定点観測

早いもので、2023年3月に早稲田大学大学院経営管理研究科を卒業してから、1年半が経ちました。卒業後、目標の一つであったキャリアチェンジを無事に果たし、新たなフィールドでのキャリアを歩み始めています。

在学中にインターン生として関わった独立系ベンチャーキャピタルで、ミドルオフィスとIRの仕事に従事しています。長く従事してきたマーケティングPRからは職種が変わりました。

また、家業の支援も続けており、経営にも携わっています。宿坊運営、永代供養、家族葬のサービスを提供しつつ、リトリート施設へのリブランディングにも挑戦しています。

そして、本業ともいえる「母業」。子供たちは元気にすくすく育っており、長男はこの4月に小学生になりました。次男は年中となり、赤ちゃんから幼児へと成長。その成長の早さに寂しさを感じることもありますが、夫やママ友たちに助けられながら、この貴重な時間を楽しんでいます。

VC業界へのキャリアチェンジ。WBSが与えてくれたもの


今回のブログでは、各役割に対して、MBA生活がどのように関与していたかを振り返りたいと思います。まずは、MBA取得後キャリアチェンジし、現在取り組んでいるVCでのミドルオフィスの業務についてです。
入学当初、私はグローバル規模で成長するスタートアップのマーケティング担当になることを目標にしていました。しかし、在学中に偶然にもVCでインターンシップを経験することになり、そこからキャリアの方向転換が始まりました。

私自身は、スタートアップ出身であり、外資系代理店ではアメリカのスタートアップをクライアントに持っていた経験がありましたがVCでの仕事は初めてです。そこで、VCでのキャリアを模索している中で、同業界の方が書いたnoteを通じて、ミドルオフィスやファンドコントローラーという職種の存在を知りました。「こういう仕事をやってみたい」と感じ、現在所属している独立系VCの代表に相談したところ受け入れてもらうことができたのです。

MBA在籍中は、未知の世界だった管理会計やファイナンス分野の習得に力を注ぎました。正直なところ、マーケティングや新規事業、アントレプレナーシップなどの方が得意な科目でした。しかし、苦労して学んだ会計周辺の科目に、不思議と面白さを感じるようになり、この分野で仕事をしてみたいと思うようになりました。

卒業後(MBA取得後)、正式にVCにジョインした当初は、MBAで学んだ決算書とファンド管理の決算書は大きく異なり、専門用語も多く、少々苦労しました。そこで、大学院の教授に相談のうえ、アントレプレナーシップやベンチャーファイナンス、ガバナンス、ESG投資など、在学中に履修できなかった講義のTAを務めながら知識を補強していきました。まだ学ぶべきことは多いですが、卒業後もWBSの先生方には大変お世話になりました。また、WBSにはVC・CVCをはじめとするスタートアップ業界で働く方々が多く在籍しており、友人から紹介を受け、情報交換をするなど、多くのサポートを受けています。

キャリアチェンジを実現できたこと、そしてその後の仕事においても、様々な機会を提供してくれたWBSに感謝しています。

家業を運営する上での経営視点


次に、家業の経営面についてです。WBSでの修士論文で作成したビジネスプランが、現在の経営方針の中核を成しています。このプランは、BCGの元パートナーであるゼミの教授の指導の下で作成した中期計画に基づいています。規模の小さな企業を対象としたものではありますが、コーポレート戦略、事業戦略、そしてエグゼキューションと管理に至るまで、トップコンサルタントから経営戦略の基本的な作り方や考え方を学びながら卒論を書き上げるという、とても貴重な体験をさせていただきました。

実際には計画通りには進んでおらず、やりたいけれどできていないことも多々あります。しかし、この時期に基本方針を固められたことは非常に有意義でした。迷うことがあっても、戻るべき指針があるという安心感があります。

小さな会社ではありますが、社内外の環境は常に変化しており、さまざまな課題に直面します。そうした課題に対するアプローチについても、いくつかの新しい視点を得ることができました。まだまだスキルや知識が不足している部分も多いですが、考え方のバリエーションが増えたと感じます。

夫はベストパートナーに。WBSの友人は心の支えに

最後に、WBSでMBAを取得したことが育児に与えた影響についてお話しします。在学中、土曜日に講義が入ることもあり、その際は幼い子供二人の育児を夫に任せていました。週末に二人の子供を一緒に面倒を見るだけでも大変な中、私がいない間に一人で二人の子供を見てくれた夫には感謝の言葉しかありません。

当時、子供たちはかなりのママっ子だと思っていましたが、私がいないときはパパに頼るしかありませんでした。夫は子供たちと一緒にいろいろな場所へ遊びに行っていたようです。今でも夫と当時のことを振り返ると、「良い時間だった」と言ってくれるので、とても嬉しく思います。私にとっても、興味のある講義を受ける時間は、自分を取り戻す貴重な機会でした。育児で自分を見失いがちだった私にとって、非常に有意義な時間でした。

卒業後、私がTAを務めた講義に夫がゲストスピーカーとして招かれ、子供たちと3人でその講義を聞くことができました(子供達はお菓子を教室で食べて、すぐに退出したわけですが)。早稲田の教室で、子供たちと一緒にパパの講義を聞けたことは、夢のような出来事でした。

入学当時1歳と3歳だった子供たちは、今4歳と7歳になりました。育児やワーママとしてのキャリアに悩むこともありますが、そうした悩みを受け止めてくれるのが、WBS時代の友人たちです。自分のビジョンを持ちつつ、環境に適応しながら子育てをするワーママとして、多くの助言やサポートをしてくれる友人たちを得られたことが、WBSでMBAを取得した最大のメリットだったかもしれません。

<ご案内> 
WBS時代の友人が企画したイベント「MBA WOMEN’s NETWORK EVENT @ 10月9日 〜妊娠・出産・子育て X MBAのリアル、MBA生活の乗り越え方について話そう!」で、当時の生活についてお話しする機会をもらうことになりました。どなたでも参加できるイベントです。ご興味がある方は下記をご覧ください。


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