#4 自分の適性を見極めるため、デンマーク・フォルケホイスコーレへ留学
会社を辞めて、
世界一周一人旅や鹿児島の島をめぐる旅など、1年旅を続けた結果、
「自分の人生を生きる」という初期設定が定まりました。
その手段として、どこでも生きていける「手に職」が欲しいと思うようになった私。
数多ある「手に職」からぼんやーりと、候補に上がってきたのは伝統工芸でした。
世界一周中、様々な国の人々と話すなかで、思い知らされるのが日本人としてのアイデンティティ。
自国のことを文化、政治、社会なんでも知っている外国人に対して、
日本人は本当に日本のことを何も知らず(私もその1人です)、
日本の将来への危機感を抱いていました。
そんな経験から、
今の日本で良いところ・世界に誇れるものは何かと考えたとき、
真っ先に思いついたのは「技術力」。
なかでも、他国に比べて圧倒的な技術力を誇るのは伝統工芸だと思いました。
日本のアイデンティティを身につけ、
日本人としての誇りを持って海外でも通用する人になりたいと思ったのです。
啓示のごとく、流れるようにフォルケホイスコーレへ。
でも、いままでに手仕事の経験はゼロ。
昔気質な職人の世界は厳しそうだし、どの伝統工芸をやりたいかもよく分からない。
修行なんかでしばらく海外にも行けなそうだ。
というか、30代前にもう一度、海外に長期滞在したいという欲もふつふつとしていました。
そんな中、デンマークに留学予定だった友人から教えてもらったのが「フォルケ・ホイスコーレ」。
友人曰く、フォルケホイスコーレとはデンマーク発祥の学校で、
フォルケでの生活を通して、自分が将来何になりたいか、自分と向き合い、自分を知る事を目的としている、らしい。
全寮制で3食付き、1ヶ月に換算すると大体10万円(2014年当初)で生活できるとのこと。
フォルケ・ホイスコーレ、
私が求めているものの全てを叶えてくれる場所じゃないか…!
伝統工芸の世界に行くか行かないかを迷っていた私にとって、
手工芸が自分に適しているのか否かを知るにはぴったりでした。
海外での長期滞在も可能だなんて。
神の啓示か。
こうして、デンマーク留学に矛先が向かいました。