上邪 我、君と相知れり

高校の時、漢文で習った楽府(がふ)の詩、上邪・じょうや。

心に残っているので、ご紹介します。

  左・原文       右・読み下し文


  上邪        上邪
  我欲與君相知  我君と相知れり
  長命無絶衰    長(とこしへ)に命絶え衰ふること無からんと欲す
  山無陵       山に陵(おか)無く
  江水為竭      江水 為に竭(つ)き
  冬雷震震      冬雷震震として
  夏雨雪       夏に雪雨(ふ)り
  天地合       天地合して
  乃敢與君絶    乃(すなわ)ち敢て君と絶たん

現代語訳 これも諸説ありますが、今日はこんな風にしてみました。

天よ
私はあなたをよく知りたいと思う
永遠に二人の命が絶えることなどあってほしくない
山が平らになり
長江の水が涸れ
冬に雷がなり
夏に雪が降り
天と地がくっついてしまったなら
その時こそあなたと別れよう

上邪をじょうや、と読んで始まるので、お固い文かと思いきや、
かなり情熱的なラブソングにも読めます。

固い感じとパッションのギャップがなんともいえず、お気に入りです。

冒頭を、あなた、と訳す解釈もありますね。
あなたへの思いを天に誓う、というところでしょうか。

また、”君”への敬意が感じられる詩です。
二人の関係をすごく大切なものとして詩っているようです。

ありっこない天変地異が起こったらその時はあなたと離れる!

それって、絶対離れない、ということですね。

漢代の人だって人間。同じく、ロマンチックですね。

万葉集の相聞歌も、素朴でストレートで好きです。

お気に入りの和歌もご紹介してみたいです。


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