イラストエッセイ 高野山さんぽ日記~空海に呼ばれて~
ある夏の日、宝塚にある中山寺の見晴らし台から、和歌山の方角を眺めていると高野山にいる空海から呼ばれている気がした。
大阪・難波から急行橋本行き電車に乗った。
遥かな山々をのぞむ田園風景にみとれる。稲穂が実っているのが車窓から見える。
谷川の崖の上を走るスリリングな高野山鉄道。
どんどん山奥へ入っていく、このままどこまで行くのか心配になっていく。
途中で止まった駅ではまだセミの合唱がきこえていた。
山岳宗教の聖地である高野山は、蓮の花のように山が位置していて、花の中心部が天井伽