子育てなんて、ただ「かわいいかわいい」って言っていればいいんだ。

このところ、赤ちゃんを抱っこする機会が続けてありました。
赤ちゃんの力はすごいです。
体は小さいのに、詰まっている細胞の成長の勢いがものすごいので、
それはそのままパワーになって、見えない力で抱っこする人の心を慰めてくれます。

息子がまだ赤ちゃんだったころ。
元気がよすぎて大きな大きな声で泣く赤ちゃんで、体力があって睡眠時間が短い子だった。
それでも、目を離したら死んじゃうかもしれないと思い、そうすると自分がしたいことは何にもできなくなった。
自分が食べるごはんのしたくもままならなくて、眠ることも自由にできなくて、どんどんつらくなってしまった。
夫は一緒によく育児も家事もしたけれど、ときどきやり方が違ってぶつかることも多かった。彼は私を否定したし、私も彼を否定した。
赤ちゃんは、赤ちゃんのままで、自分らしく生きているだけだった。
そのまんま、ただただ「かわいい、かわいい」ってしていたらよかったのに。
うまくできなかった。
誰かに、「これでいいよ、よくやっているよ、赤ちゃんかわいいね」って、肯定してもらいたかっただけだったんだ。

赤ちゃんを抱っこしていると、あったかくて、やわらかくて、どこまでも丸くて。
かわいい、かわいい…
って思っているうちに、涙が出てきてしまうのでした。
昨日は、赤ちゃんを抱っこしたまま、たくさん泣いちゃった。
子育ては、大勢でするものだね。
たくさんの人がいて、赤ちゃんをかわいいかわいいってお世話をするのは、とてもよいものだなぁと思ったのでした。