現代版四人の泥棒の酢。Vinaigre des quatre voleurs
1628年から1630年、ペストが大流行し多数の死者が出る最中、盗みを繰り返していた四人の盗賊達。
逮捕され裁判にかけられるが、この盗賊達がペストに感染せずに住んでいたことに疑問を抱いた裁判官。刑を軽くすることと引き換えに問いただしたところ、明らかになった盗賊達が作っていたハーブビネガー。
以後フランスでは1748年に薬局方に消毒剤として収載され、長きにわたって薬局で販売されていたというもの。
ハーブをビネガーに浸けておくことで、ハーブの成分がつまったハーブビネガーができます。
泥棒達のオリジナルレシピに使われている植物は再現することがむずかしいので、軽めにアレンジしてインスタライブやブログでご紹介したものを、こちらにもまとめておきます。
材料とつくりかた
リンゴ酢 500mL
乾燥ハーブ:ヨモギ、タイム、ペパーミント、ローズマリー、ラベンダー、セージ 各5g、クローブ(10本程度もしくはパウダーをティースプーン1)、シナモン(小さめのスティック1本またはパウダーをティースプーン1)、生のにんにく1片(皮をむく)
仕込み用の瓶と保存用の瓶。ハーブを濾すときに漏斗、ガーゼを用意してください。
大きめのハーブは細かく切断しましょう。容器や器具は煮沸消毒を。
口の広い空き瓶に全てのハーブを入れ、リンゴ酢をその上から注ぎ、ハーブがしっかり浸るように良く振ります。
日の当たらないところ、高温にならないところへ保管し、毎日振り混ぜましょう。15日間置いたら完成。
ハーブを濾して取り除き、保存用の瓶に入れて冷蔵庫で保管しましょう。
保存は3ヶ月程度、なるべく早めに使いましょう。
効用や用途は
殺菌力の高いハーブ、消化を促進するハーブ、肝臓の働きを助けるハーブ、抗酸化作用に優れているハーブ、強壮作用のあるハーブなどがブレンドされています。感染症対策だけでなく、消化不良の改善やデトックス、疲労回復のために、そして冷え症の改善、ホルモンバランスを整えるためにも良い飲み物となると思います。飲用の際はテーブルスプーン1杯をコップ一杯分の水などに薄めて、1日1回から2回程度飲みます。飲む期間は長くても3週間程度に。
外用ではニキビ、湿疹、アトピー性皮膚炎、虫刺され、水虫、シラミ対策などに使用することもできます。
スキンケア、ヘアケアとしては入浴後に10倍以上に薄めたもので髪や肌をすすいだり、ローションとして使用することもできます。使用後は洗い流さなくても良いですが、気になるようでしたら軽くシャワーで流してください。アトピーや肌の炎症のある方はピリピリと刺激を感じることがありますので、濃度を薄めにして使用してください。
ハーブビネガーでのリンスはシャンプー後、髪がゴワゴワしてしまう方におすすめ。開いたキューティクルを閉じて髪をつやつやにしてくれます。
ハーブの絞りかすは写真のようにガーゼで包んでハーブボールにし、お風呂に入れたいと思います。