《日本語教師》小さな成功体験
私は学生に自分もできるんだ!という気持ちになってほしいと思いながら接していました。
もちろんスピーチ大会、朗読大会への参加を促すこともしました。やりきったという達成感、審査員の前で3分間話すことができた!という自信も得られます。
しかし、全ての学生がこのような大会に出られるわけでもないですし、出たいという人も一部です。
そこで普段の授業や交流の中で少しでも"できた!"という成功体験をしてもらえたらと思い以下のようなことを自分なりにしていました。
普段の会話では大袈裟くらいに反応する。
自分の英語や中国語が人に伝わるとうれしくなります。自信にも繋がります。自分も会話できた!という喜びは今後のモチベーションにもなりました。
日本語学習において、私は逆の立場。ネイティブである自分が学生の日本語を理解してあげることが学生にとって大きな力になると思いました。
そこで、学生が発する日本語に対して、理解しているということをなるべく表現しようとしました。大袈裟かな?くらいに反応していたかもしれません、、、。
例えば、
私「これかわいいですね。どこで買いましたか。」
学生「え、あ、あ、淘宝」
※淘宝は中国のオンラインショッピングのサイト。
私「あ~!!! 淘宝で買いましたか!私もこれを淘宝で買いましたよ!!」
学生「いくら、、、」
私「いくらですか?」
「えっとね~50元です。安いですか。」
学生「高い」
私「え~!!高いですか!本当ですか~!安いと思いました。」
単語だけでもなるべく自然に会話を進めるようにしました。先生となんとなく会話ができた!少ない単語でも意外と会話ができた!安心して話していいんだ!自分にもできる!こう思ってくれている事を期待していました。
1対1の時間を取る
授業の最初に30秒くらいで終わるようなスピーチを考え、ペアで練習していたのですが、毎回私もだれかとペアになって学生のスピーチを聞いていました。
二人ペアであれば、みんなの前より話しやすいでしょうし、簡単に作れるスピーチだったのでスピーチを作ること自体は苦痛にはならなかったと思います。
この取り組みの狙いは、話すことに慣れることと、30秒なり20秒なりとにかく話きった達成感を味わうということ。
言えた!という成功体験、先生にも伝わったという喜びを感じてほしいと思いました。
皆より遅れてるかも?積極的に発言しない、やる気がなくなってる?という学生には、、、
こういう学生とは積極的にペアになって、話を聞きました。日本語を直してあげてから、みんなの前で発表してもらうこともありました。
「さっき、〇さんの発表を聞きました。とても素晴らしかったので、みんなの前で発表してくれませんか?」こんな風にお願いしました。
一度私と練習しているので、日本語の間違いも訂正してあります。安心して発表できるのではと考えました。もちろん私も学生の発表内容を知っているので、ヘルプもしやすかったです。
発表させないときは、ペア練習のときに話した内容を皆の前で共有することもありました。
「私は〇〇さんと話をしました。〇〇さんは、昨日韓国料理を食べたそうです。食堂においしい韓国料理があるんですね!知りませんでした。〇〇さんはおいしいレストランをたくさん知っていますよ!すごい!」
なるべくその学生を主役にする瞬間を作って、学習の輪から抜けさせないようにしていました。
絶対しないと決めていたこと
ただでさえ、緊張する外国語。聞き手の眉間に皺がよると余計、
あ~あ、やっぱりね。私の日本語わかんないよね。
と落ち込みます。
だから私は学生と話していても絶対眉間に皺を寄せてわからないな~という顔はしません。
「こういうことですか?😁」
と笑顔で質問します。
なかなか理解できなくても、表情にはかなり気をつけていました。
いいのか悪かったのか、結果に繋がったのかはわかりませんが、少なくとも私という教師に対して学生たちは緊張しなくなったと思います。「先生の授業は他の先生と雰囲気が全然違います。」という学生もいました。「それはいい意味?悪い意味?」と聞くと「いい意味です。」と言っていたので、よかったのかな?
最後まで読んでくださりありがとうございます!🙇♀️