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女の生き方【母編】

女の生き方って色々あるなーと、友人に会うたびに思います。
女は、結婚するかしないか、子供を産むか産まないか、仕事でキャリアを積みたいのかどうか、など分岐点がたくさんあります。
男女平等と言われていますが、男の生き方・働き方とは大きく違うような気がします。

そして残念かな、それぞれの女の立場で見える世界や気持ちが違います。
まぁそりゃそうなんですけどね。
別の道を選んだ女は、自分が選べなかった道を歩いている女なのですから。
いろんな気持ちが交差するわけです。


私にその現実が襲ったのは、結婚をした時でした。
「仕事か結婚を選んだほうがいいのか?」
当時、転勤で働いていた私。
バリバリ働きながら、結婚するなんて到底考えられなかったのです。

考えられなかった理由はいくつかありますが、そのうちの一つに「モデルとなる母がそうじゃなかったから」というもの。
母はほぼ専業主婦で、たまにパートに行くぐらいでした。
夫の母も同じです。
男女雇用機会均等法が施行される前。
母親たち女にとって働くことは、今のように安易ではなかったはずです。


もちろん友人のお母さんには働いている人もいました。
いつもメイクをしておしゃれで、うちの母と全然違うなぁと思ってました。
母はお世辞にも綺麗とは言えない身なりだったし、ほぼ毎日家にいました。
だから鍵っ子の友人も、子供だけで食べる晩御飯も羨ましかった。
まぁ隣の芝は青く見えていたわけです。


そんな母が62歳になりました。
私はここ数年で、初めて母を一人の女性として捉えられるようになりました。
自分のしたいことやおしゃれより、子供や夫を優先してきた一人の女として。

主婦業が主だった母は、父なしでは生きていけません。
今まで父の稼ぎで生きてきたのです。
そして死ぬまで父が稼いだお金で暮らすのです。
自分が働くこと、その大変さ、社会性など。
分かっているようで分かっていないんだなぁと会話の中で気づきました。

同じようにほぼ専業主婦だった姑には趣味がありません。
夫が「自分のしたいことしたらええやん」と言ってましたが、姑は自分が何をしたいのか分からないそうです。
何十年と子供や家族のために生きてきたのです。
そりゃぁ今更、自分のしたいことしてええよ、と言われたとて何も出てこないでしょう。


私たちの母は、当時であれば主流だったであろう専業主婦を選んだ女たち。
妻や母親という立場で社会と関わってきた女性です。
その女性たちが60歳を迎えて…。
参考になればと思い、書いてみました。


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気ままなかおり
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