あかりを灯す【感想文の日⑥】
こんばんは。折星かおりです。
今日は第6回目の感想文の日。今回感想を書かせてくださったのは、タダノヒトミさんです。先月の「#あなたの神戸をおしえて」、現在は「神戸のうまいもんサークル再始動」など楽しい企画を続々と発表されています。
今回はヒトミさんからご紹介いただいた「ヘンコの矜持」を中心に読ませていただきました。改めて、ご応募ありがとうございます!
それでは、ご紹介いたします。
■フジ子さんの話(全7編)
noteを始める前、障害を持つ方に同行して外出のお手伝いをする、というお仕事をされていたヒトミさん。そこで出会った、天真爛漫で、魅力的で、可愛らしい「フジ子さん」との日々が綴られています。記事から溢れるのは、半年間という短い時間でありながらぎゅっと濃く、ひたすらに切なくて優しい記憶。
今回、できるだけたくさん読んでご紹介させていただこうと思っていたのですが、最初に読んだこのお話で手が止まってしまいました。これは絶対に入れなくては、と。夜中でしたが一気に読んで、スキをつけました。
文中で「とびきりかわいらしい」と表現されるフジ子さん。その魅力は、仕事で彼女の家に出入りしていたヒトミさんたちへ向けられたこの言葉に凝縮されているのではないでしょうか。
「仕事やなくて友達として来てくれたらええのになぁ。そしたら時間なんて気にせず、ずーっとおれるやろ?」
何てピュアなセリフなんでしょう。私はフジ子さんに会ったことはないけれど、温かい笑顔が浮かぶよう。フジ子さんが魅力的なのはもちろん、それを見つめるヒトミさんのまなざしと柔らかな言葉に、熱いものがこみ上げます。
ちょこっとみりんとお酢をたらしたオムライス、赤から緑へのグラデーションが美しい西瓜の皮の漬け物、小さめのおいなりさん……。ヒトミさんがフジ子さんを思うとき、「食べ物」が浮かぶのも素敵です。もうフジ子さんはいないけれど、レシピを受け継いだ料理を作るとき、好きだった食べ物を目にしたとき、いつでもフジ子さんは見守ってくれている。「食べることは生きること」って本当だ、としみじみ思いました。
■しあわせの香り
「近頃とてつもなくかわいい」という娘さんのお話。ふたりの歯車がうまくかみ合わず、しんどい日々が続いたイヤイヤ期(娘さん曰く『恐竜時代』)を振り返りつつ、最近の娘さんとの毎日が愛情いっぱいに描かれています。
中でも好きなのが、「焼きたての食パンを一斤まるごと抱えて丸かじりしたい」という娘さんの夢を叶えてあげた、というエピソード。娘さんのとろけるような満面の笑みを見たヒトミさんの言葉に、こちらまでにっこりしてしまいます。
夢が叶って、良かったね。この程度の夢なら、いくらでも叶えてあげられるよ。
いつか自分で自分の夢を叶えられるようになるまで、もう少し一緒に楽しく過ごそうね。
私も、こんな文章を綴れるお母さんになりたいです。
■あの日、ふいに扉が開いた
仲の良い友達にも自分の気持ちをそのまま話すことが苦手だった、というヒトミさん。書くことで自分がさらけ出されてしまうのでは、と最初は読むだけだったnoteですが、書いてみると新しい世界への扉が開いたのだといいます。
noteの右上に赤く灯る、誰かの目に留まった証。初めて追加してもらったマガジン。初めてもらったコメント。「書き続ける」を後押ししてくれる静かで確かな喜びは、きっと誰もが感じているはず。私も、何度も頷きながら読みました。そして、その喜びを循環させたいというヒトミさんはこう言葉を続けます。
なにげない私のことばも、どこかで誰かにとって、少しでも喜びになれば嬉しいな。
また、書いてみよう。
そう思う力のひとつに、なれたら。
実は、私に初めてコメントをくださったのはヒトミさんでした。本当に嬉しくて、何度も開いて読んだことを昨日のことのように覚えています。
そして今、こうして書いています。ありがとうございます。
これからは、私も誰かの背中を押す側でありたいです。
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