【新譜レビュー】ASPHYX『Necroceros』
オランダのデス・ドゥームメタルバンドASPHYX(アスフィックス)が10枚目となるアルバム『Necroceros』を1月22日にCentury Media Recordsからリリースした。
スウェディッシュデス系統の摩擦係数の高いギターサウンドを携えた激烈デスメタルと沈み込むようなドゥーム、スローパートの組み合わせのレベルが非常に高く、派手さはないものの30年以上に渡り活動し、コンスタントに素晴らしい作品を作り続ける非常に良いバンドです。
『Necroceros』制作の背景
今作はコロナ禍のロックダウンの中で制作されたそう。オランダでは2度に渡りロックダウン措置がとられており現在もロックダウン中。調べたところ期限が2月9日まで延長されてました。どこも大変や、、
今や最古参メンバーとなったマーティン(Vo、Ba)の最新インタビューによると曲作り、レコーディングの為にメンバーの家に行くことが出来ない期間があったりするなど苦労したようだ。
おそらく音楽活動とは別に生計の為に仕事もしているだろうからその点においても何らかの不都合や不安定さは発生した(している)のではないだろうか)。そんな中でもこんな素晴らしい作品を作り上げて我々に提供してくれた事に感謝したい!
曲目リスト
(太字がおススメ曲)
01. The Sole Cure is Death →疾走デスメタルナンバー!
02. Molten Black Earth
03. Mount Skull→ミドルテンポで進み、中盤でアクセルを踏むパートがSLAYERちっくでGOOD!
04. Knights Templar Stand
05. Three Years of Famine →これまでにない物悲しく美しい旋律パートがあってビックリさせられた。でもこの試みは成功していると思う。7分超えの長尺で沁みる名曲。
06. Botox Implosion →そんな5曲目から一転、ハイテンション爆走ナンバー!!今作のキラー曲。
07. In Blazing Oceans
08. The Nameless Elite
09. Yield or Die
10. Necroceros
今作の特徴
・メロディアスパートの導入
意識的に方向転換した訳ではなく自然な流れでこうなったとの事。
・新しいミキシングエンジニアの起用(ダン・スワノ→セバスチャン・レバーマン)
セバスチャン自らバンドに売り込みがあったそうで、バンドはそれを受け入れ仕上がりにも大満足の模様。ダンとの関係は良好でまたいずれ一緒にやるだろう、との事。
コロナ禍で活動が停滞する中での物理的、心理的な変化がバンドに新機軸をもたらしたのかもしれない。
お遊びで国内盤帯を自作してみましたw
帯のタタキ文句ってそのアルバムの思い出と一緒になって残るから大事だと思うんですよね。レコード会社ごとのテイストや時代時代のフォントの移り変わりとか見るのも結構好きです。
最近は国内盤の出ない作品も多かったり配信の普及で帯に接する機会が減っていて寂しいので自分で作ってみました。
意外と楽しかったので今後もやろっと。
それではまた。【LOOST】
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