久保 香織
兄にメールをしたが返答はない。 父の入院の手続きをして、父はひとまず救命救急センターに入った。 薬で眠っている。看護師さんがつきっきりで見てくれている。 明日の朝に精密検査をするとのこと。 ちゃんと目を覚ますのか心配だったが、明日も仕事があるため、帰宅することにした。 次の日の朝、病院に行って先生の話を聞いた。 先生は脳外科の先生だった。 脳のCTやMRIの写真を見ながら説明を聞いた。 父は、脳梗塞と脳出血を一緒に起こしているとのこと。 通常、脳梗塞だと血をサラサラにする
私は当時、飲食店経営やコンサルティングをしている会社でマネージャーをしていました。会議の資料作成や、店舗の数値管理はもちろんしていましたが、何年経ってもプレーヤーとして、お店に立って接客をすることが心の底から大好きでした。特にボールタップ式のビールサーバーでビールを注ぐ時間は幸せでした。忙しかったが、大好きな食とお酒に囲まれながら、楽しく毎日を過ごしていました。 このような毎日がなんとなく続いていくのかなと疑うこともなく。 2018年7月30日の夜、 私はある会社からスカウ
「父が亡くなってからもう少しで1年が経つのか…」 時間が経つのは早いもので、父が救急車で運ばれてからそろそろ3年が経とうとしている。あの日から今日まで、本当にあっという間だった。 今でも父の顔を思い出すと涙が止まらない。 まだどこかで生きているような感覚。 その時の出来事は昨日のように思い出せるが、時間の経過と共に、父との病院生活や介護生活の記憶が薄れていくような気がして… こうして備忘録として残しておくことに決めた。 これは私の経験を忘れないでおくためのもの、父との最