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美術館へ〜川端龍子展

休館中だった美術館が開いたこと、企画展が素晴らしいらしい事をSNSで知り…

出かけてきた^ ^

(広島県立美術館にて。

川端龍子展開催中)

私の住んでいる広島は、街中に川が熊手型に何本も流れている。

広島駅で降りたのは何ヶ月ぶりだろう?

駅から美術館まで歩きながら、広島は美しい街だと思う。

鷺が普通に街中にいる。

ラストの部屋の3枚は写真撮影オッケーとの事で、撮影した。

この絵のとおり、どの絵も大作で、躍動感溢れると同時に、けして荒々しくはなく気品があった。

大胆な構図と、絵の中に含まれるストーリーやテーマ、時代背景から得たメッセージ性など、驚きに満ちながら観て歩いた。

ここ数ヶ月、STAY HOMEで気持ちも動かず、引きこもりがちになりそうなのだけれど、思い切って出かけて良かった。

芸術にふれるのは、心が動くことだと思い出すことが出来た。

感性に刺激を与えて、物事に新鮮な驚きや発見をするのは、きっと大事な事だ。

洋画家を目指してアメリカ留学後、帰国して日本の文化に目覚め独学で日本画を描き始めたという。

その感覚はわかる気がする。

私も20代の初め、しばらくカナダで暮らし帰国した時に、海外には無い日本の色というのがあるのに気づいたのだ。

それは何かの役に立つ訳ではなかったけれど、自分にとっては大きな発見だった。

日本の文化を見直すきっかけになったのだ。

そういえば、カナダから帰国直後、子供時代からお世話になっていた書家の先生が、デパートで個展をした。

日本にいた時は分からなかったのに、海外から帰ってみると、それが素晴らしいものに見えた。

だからまた書を習い始めた。

先生が亡くなって2年後の30才の頃、事故で大けがをしたのが転機で、それっきり筆を持つことは無くなってしまったけれど。

(亡くなって8年経って、今度はチェロ を始めた。書家の先生は、元々は音楽の先生だったと晩年聞いたから、きっと喜んでくれていると思いたい)

今回の川端龍子は、絵の中やところどころに書いている書も素晴らしかった。

紙面に対する余白や濃淡、勢いも申し分無い。

そういえば、俳句もたくさん書いている様なのだ。

言葉が好きな面は、絵の中に感じるストーリー性などに感じることが出来る。

使われていた筆や文具も、日本画家というより書家を思わせるもので美しいと思った。

晩年建てたという自身の美術館が東京にある様だ。

なんと、建築の設計も手掛けた様だ。

チャンスを作れるなら、是非行ってみたいと思う。

常設展に飾られた、「今井政之」展も素晴らしかった。

大皿や壺などの焼き物だが、独自性がありながら品が良い。

品が良いものは本物だと思う。

余談だけど、子供時代にお世話になった書家の先生には

「本物を見る様に。本物をたくさん見れば、偽物の見分けがすぐつく様になる。

子供達にも本物を見せて育てなさい」

と何度も言われたものだった。

だから、本物だと思うものを実際に見る、体験するというのは、時間を作ってでもなるべくしたい事だ。

美術館の横は縮景園。

美術館の中からチケットを買って入れる。今日は久しぶりに入ってみた。

鯉が次々と近づいてくるから、しばらく鯉と遊ぶ。

亀も日向ぼっこ。

美しい縮景園だけど、私のお気に入りの場所は奥にある川沿いのベンチだったりする。

しばらく座ってのんびりした。

街中のオアシスでもある。

昼寝する猫を発見!

近づいても起きる気配無し。

街中を散歩したいところだったが、今日のところはまだ控える事にして、広島駅に戻った。

駅前のデパートで、少し贅沢。

千円也。

図録も素晴らしかったのでおすすめ。

もう一回観ても良いくらい良い展覧会。

チャンスのある方、是非!


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