振り出し
今日は前から行きたかった美術館へ行った。
私はずっとずっとずっと待っていることがあり
それは、以前からお願いしてあったM&A会社からの
連絡。
少し前、と言っても私にはもう遥か昔に思えるほど
時間はたっているような気もするけれど
買い取りを考えていると言う会社が出て来た。
期待をしていた。
やっと、自由になれる目処がたったと。
9月の3週目に再度資料を出し、それからずっと待っていた。
今日美術館を回っている最中に、その連絡はきた。
お相手さん、融資が受けられなかった。と。
ああ、そうか。仕方ない。と、やはりがっかりはしたものの、
業界的には、かなり大きな額ではあるが
融資を受けられないような会社は、この先譲り受けてもらうのも心配なことだと
思うことにした。
帰りのバスの中、
ゾロ目も出たのにな。
私が作って来たものはそんなに売れないものなのだったのか。
いや、私にしかできないことだったのだ。
それを変えていくといくのはやはり、時間はかかるものなのだ。
と、色んなことが頭の中をぐるぐるしたが
結局、一番最適な状況で事は思ったように動くものだと言うことを信じて、今ではなかった。
あの会社ではなかった。もっといい人、もっと良い時、最適な時があるのだ。
待つことを楽しもう。
と、思い直した。
珍しく、駅に売っていた母が好きそうな佃煮と
いつもおすそ分けをしてくれる叔母ちゃんに
お返しの佃煮をかった。
小さな、いや、私にしては結構振り出しとも思えるような気持ちを良いことでリセットしようとしたのかもしれない。
朝から眠くて、美術館の中でも居眠りをして
かえりもずっとねむかった。
帰って来てからも、何もできずに、まるこまって
寝た。
さっきやっと起き上がり、お風呂に入った。
わたし、やっぱりがっかりしたんだよな。
そんな気持ちも誤魔化さず、ここに素直に
残しておこうと思う。
ああ、眠い。