#70.【鏡の前でだけ妄想に精を出して】

もしもあの時こうしてたら、こうなっていたらとかの妄想が尽きない。これは人生に後悔し続けているからだろうか。それでも妄想に耽ることが好きだ。普段の自分では理性が働いて実現できなかった出来事を妄想して、自己満足している節がある。

「感情のコントロールが上手い」とか、「よくいつも冷静でいられるね」と言われる。別にそれらが当てはまっているとは思っていない。私自身、顔に出にくいのか、無意識に顔に出さないようにコントロールするのが上手いのかはわからないが、よく焦るし動揺もする。周りの目も気になるし、自分の他人からの見え方も気になる。自分の悪口が言われてないか聞き耳を立てて不安になる時もあるし、自分の体型について何か言われてないかとかも気にしてしまう。こんなに気にすることが多いから、正直毎日疲れる。街ですれ違う人のこともほぼ全員見てしまうし、物音にも敏感。それでもこんなに敏感だからこそ他人の変化によく気付ける。

「なんかあの人、今日は元気ないな」とか、「あの人、今めちゃくちゃ焦ってるだろうな」とか「ああいうこと言われたら内心めちゃくちゃ落ち込んでるよあの人」とか他人の心情も何となく理解してしまう。それでいて人見知りしがちで会話も長くは続かないので相手の深いところまでは探らない。だから相手のタイプに合った会話をしつつ適度な距離を保つのが得意である。仕事上はこの能力で信頼を得やすいが、人と一歩踏み込んだ関係になることが苦手であるため、なかなか深い付き合いになる人ができないのが自分の中の課題。