今日のアウトテイク#39「広告掲載料0円で自分たちが作りたいコンテンツを作る ほか」【メンバーシップ特典】(2023-12-27)

<アウトテイク>
・SNSに投稿する前の推敲(もしくは配慮)なしのメモ
・投稿せずに、いや、やっぱりやめておこう、と思った殴り書き
・ブログ記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・要するに「伊藤の現在地点」

※noteメンバーシップ「Beyond the Coworking 〜移働の時代〜」に参加いただくと有料記事も全文読めます。

※読んで面白かったらぜひシェアくださいまし。

紙メディアのあり方としては理想だと思う、ハナシを。


#今日のBGM

#今日のコトバ

「どこの町が お好き?」の質問に
即答「好きな "ひと"が いる町」
「やっぱり "ひと"よね」
なんて きれいごと ホザいてもきました。

先日、徳島で 学びました。
フラっと 入った 大衆酒場。
満席。カウンターのすき間に やっと ひとり。
なんと、メニューの 多いこと。

とりあえず から 始まって
手羽塩焼きと おでんに ビール。
きずし(しめ鯖)〈これが絶品〉に 熱かん。
諸々いって 貝汁で お勘定。

安い。うれしい。 なにより うまい。
なにを 食べても うなづいてしまう。
あまりの幸せに ひとり 吹き出してしまう。

おいしいものを いただいて
小雨の 帰り道
この町 また 好きに なりました。
(加川良)

#過去の自分の記事を検索するとき

noteで過去に自分が書いた記事を検索したいとき、どうすればいいのか全然判らなかった。「あー、そういえば、この話、以前にも書いたっけ」というとき、どの記事だったか探すのに苦労してた。
が、判った。
こんなところに「記事を検索する」というボタンがあった。

こんなん、判らへんよね。
判ります?

#町に書店がなくなる日

このところ、ほぼ毎日、Twitterで書店廃業のお知らせが届く。

今日もまたそうか、と思ってみたら、現在の書店は閉店するが、その後を引き継いで書店をやられる方が現れたとのこと。しかも、社員とアルバイトも引き続き新しい書店でお仕事できるんだそう、よかったですね。

それにしても、ここ数年の書店の減り具合はすごい勢い。ここでも書いたが、2022年までの14年間に、実に4,868店(!)もの書店が閉店している。

一方で、大量生産型の出版界に反旗を翻すがごとく、自分の価値観に基づいて選書し、店頭に並べて読者に届ける、いわゆる個人書店も続々と起ち上がっている。そのための、これまでの「取次」を通すのとは別の流通システムも整備されてきていて、とてもいい傾向だと思う。既存のルールは時代に沿って変えていかないと、ね。

実は自分もいずれそういうことをしたいと、今年の5月15日、カフーツの13周年のときに「やりたいこと宣言&みんなで応援する会」で宣言した。(わー、もう半年以上経ってる!)

以下がそのやりたいこと。

・出版(マガジン、単行本の企画制作と発行)
・編集(受託業務)
・書店(新刊+古書)
・図書館(地域住民の持ち寄りによるコミュニティ図書館)
・ZINE工房(ZINEを制作する人をサポートする施設)

出版は、上記の記事では『移働人 - idojin -』と言ってるが、その後、いろいろ検討して、まずは、2014年に第1号を出したっきりの『コワーキングマガジン』の第2号を10年ぶりに出すこと、これを目標とする。そのためのネタの仕込みをぼちぼち始めていて、過去に書いた記事の再編集と合わせて一冊にする予定。

編集はウェブメディアでは個人レベルではやってきているが、チームを組んでプロダクション型でやってみたいと思っている。

で、書店。いまのカフーツをブック・カフェならぬブック・コワーキングにしてしまおうかと。あ、コーヒーも出そう。これを、さっきの「個人書店」にする。新刊と古書も置きたい。

図書館は書店の一部を、小さくていいから、地域の人たちが気軽に利用できるようにしたい。ただし、ご存知のように、うちは極めて狭いので、そんなにたくさん蔵書できるわけではない。そこで、地域の住民に本棚のひと枠ごと貸し出して、そこにご自分の本を持ち寄ってもらい、それをまた地域の方が借りていく、という仕組みにする。

みんとしょ(みんなの図書館)というのが、それにあたるみたい。

で、最後はZINE(ジン)だ。これはリトルプレスとも呼ばれるマガジンのことで、作る人の趣味嗜好に基づいて自由にコンテンツを制作し、リソグラフという印刷機で印刷してホチキスなどで製本する、数ページの印刷物。この手作り感がなんともいい。

コワーキングでジンを作ってるところはすでにあって、新潟県三条市のその名も「SANJO PUBLISHING」がそれ。ここに書いてる。

というか、ここの佇まいがそのまんまお手本だ。

これらすべてを一気にできようはずもないが、できることからぼちぼちと、昨日も書いたが、「地道」「地味」「愚直」に前進する気持ちでやっていきたい。そして、同じようなベクトルを向いている人たちともつながっていきたい。

ただ、やっぱり、その核となるのがコワーキングだ。
これはずっと変わらない。

とか言ってたら、こんな記事に出会った。
いたく感心してしまったので、つい長文に。

#広告掲載料0円で自分たちが作りたいコンテンツを作る

フリーペーパーなのに、広告掲載料無料ってどういうこっちゃ、と思って読んでみたら、そんなことより、(いや、そこにも感心したのだけど)その編集方針がめっちゃくちゃよくて、引き込まれるように読んだ。

まず、これを読んでいただきたい。

サイトはこちら。

以下、記事から抜き出してコメントしていくが、先に一言でまとめるなら、ここ。

うちの編集部のゴールは、「私たちが、面白い!」と思う人を特集して、「私たちが、作りたい!」と思うコンテンツを作ることです。

(出典:「CORECOLOR〜コレカラ」

そうそう、これです、これです。うなずきすぎて首がイタイ。

世の中のモノゴトを記事にして読者に伝えようとする者なら、世間で流行ってるからとか、よそもやってるからなんてのは以ての外であって、自らの価値観を世に問う、いや、もっと簡単に言うと、自分はこういう意見を持っているけど、あんた、どない思う?でいいのだと日頃から思ってる自分には、もう賛同しかない。

他と同じものをやっても自らの世界観は表現できないのは明らかで、そうすると自分だけのファンを得ることもできず、結局、要らぬ競争に巻き込まれたりする。それは時間と労力の無駄だ。

ウェブでのリサーチなどは、ほぼしていません。ただただ、京都の街を歩くんです。歩いて、素性を明かさずお店に入る。もう、ミシュランみたいに(笑)。

(出典:「CORECOLOR〜コレカラ」

ここも大事、ヒジョーに大事。

ウェブは便利だ。だから、誰もが使う。しかし、誰も行かないところに、誰も知らないヒト、コト、あるいはモノがある。あえてネットを通らない、通さない。その矜持を持つ。自信を持つ。←ここ。

ぼくがコワーキングツアーで各地のコワーキングにおじゃまして、お話を聞いて、記事にするとき、必ずそのコワーキングの周辺を歩き回る。

それは程度の差はあれど、町並み、道を行き交う人、商店街の様子、店主と話す客、小学校への道、子どもたちが遊ぶ公園、川の流れ、バス停の時刻表や広告、駅の待合室、それら諸々のことから町の持つ空気、いや、風土を感じ取ることができ、そのコワーキングがそこに存在する意味を知る手がかりにもなるからだ。

なにしろ、コワーキングはローカル・コミュニティだし。

だから、町歩きは必須。コワーキングの中だけを見ても何も判らない。その町とどういう相関関係にあるのか、どういう人が出入りしていて、どういうコトが起こっていて、それはなぜそこで起こっているのか、をほじくり出さないと、そのコワーキングの本当の価値が判らない。

なので、この部分、まったく同じことしているので、嬉しくなったし、やっぱりそうよね、と。

ハンケイ500mは、京都のあるバス停を起点に半径500mのお店を紹介するマガジンです。なので、まずは編集部のメンバー数人で、その範囲を歩きます。普段の歩くスピードより、ゆっくりと。そして、ここ、面白そうという「触覚」が反応したお店に入る。

取材リサーチだとは言いません。まずは、普通のお客さんとして入店して、お店の方とちょっとおしゃべりします。面白い価値観を持った方は、少しお話をしただけで、話の端々にチラッチラッと“面白い”が転がっているものなんですよね。

そして、メンバーがそれぞれ情報を持ち帰って、「あそこ、どうやった?」「こうやったで、こんな話してよかったー」と情報交換して、また別の店に行く。なので、この下調べにかかる経費の領収書がすごい(笑)。

(出典:「CORECOLOR〜コレカラ」

ま、領収書のことはさておき、下調べは大事。

そして、こう畳み掛けるが、まったく同意。

「うちの近くのバス停の特集やったんかー。うちもハンケイに載りたかったわー!」と言ってくれる人は増えてきて嬉しいのですが、取材先は、必ず自分たちで決めます。そこは大切なことなので、自分らで決めないとね。

ハンケイは、観光客ではなく地元の人に向けて作っているマガジンです。“京都人”と言われる人たちは、行列やブランドに惑わされず、自分の目で見た物を大事にする、こだわり屋さんが多い。なので、全てのページにおいて、自分たちの目で確かめて、感動や衝撃を受けたことを掲載するようにしています。

(出典:「CORECOLOR〜コレカラ」

誠に僭越だが、ぼくが編集長を務めている、コワーキング協同組合が運営元の「コワーキングプレス」でも、取材先は必ず、理想とされるコワーキングの姿を求めて、我々の世界観、価値観に基づいて、それまでつながりをいただいたスペースの中から選定している。

自分の目で見て耳で聞いて、というのは、いま、ウェブが発達して非常に便利になった、その裏返しとして、以前にもまして価値があることになっている。確かにAIは、使い方によっては能率が良いかもしれない。しかし、そのAIも、過去に人間が手作りしてきた情報を見栄え良くまとめているに過ぎない。なにしろ、彼ら(というのか?)は論考できないし、評価もしない。

そういう手間のかかることをやってるから、こういう反応も得る。

「この間もハンケイを見たと言うお客さんがいらっしゃったよ。うちが載ったのは何年も前の号なのに」と言われることもあります。そういうありがたい反応をいただけるのも、編集部がひとつひとつこだわって作っているからだと思っています。だからやはり、私たちが面白いと感じる基準が大事だと感じます。

(出典:「CORECOLOR〜コレカラ」

ウレシイですよね。

そういえば、先の章でも書いたが、2014年に発刊した『コワーキングマガジンVol.1』を、いまだに「迷ったときはマガジンに戻ります」と言ってくださる方もおられて、有り難いとともに背筋が伸びる思いをしている。

あー、いかん、もうきりがないので引用はこのへんにして、あとは読んでいただいて、その広告掲載料0円の種明かしもあるので、ぜひ、チェックされたし。あー、なるほどね、その手があったか、と。

で、その方法があるから、こう言える。

私は、ハンケイの紙面に関しては、できるだけ自由でありたいと考えています。広告掲載料として代金をいただいてしまうと、広告宣伝に対する効果への責任まで意識しなくてはならなくなる。そんなことを意識せずに、心底面白いと思えるコンテンツの作成に全力を注ぎたい。

(出典:「CORECOLOR〜コレカラ」

ものすごい気づきになった。というか、ぼくの場合、やろうと思えばできるのに、それとあれを一つにしようと考えてなかった。アホですね〜。

知ったからには応用しよう。そうしよう。

ということで、今日はこのへんで。

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「Beyond the Coworking 〜移働の時代〜」では、これからのコワーキングとその周辺に…

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