⑰闘病の一年(春~夏)
2021.2.21に、極度の貧血状態と低体重で、猫エイズ発症していると診断され、1か月ももたないかもしれない、という診断がだされました。その翌日から、毎日プレドニンを投薬し、1か月おきに状態を検診に行きました。お薬のおかげで、わずかですが貧血の数値は上向きで、薬が効果をだしていることを確認し、このまま投薬を続けていくこととなりました。
調子のいいときは、一緒にリビングでテレビを見たり、力強く爪とぎをしたりしてくれることもありました。お外時代から、虫や鳥を追いかけたり、草で遊ばせるとちょいちょいしてくれ、遊ぶのは好きな子なのですが、いまは、数回、手でちょいちょいとするだけでもう息があがってしまい、しんどそうに目を閉じてしまうほどでした。その残念そうな表情や姿をみるのは、とてもつらかったです・・・
数週間おきに、さらにしんどそうな状態になる日が数日つづき、それでも少ないけれどごはんは食べてくれていたので、引き続き様子をみていました。耳が赤く、げっそりした表情。。。寝ていても、しんどそうな寝顔。。。ほんとうにつらかったんだと思います。。。
ところが、4月下旬・・・。
ごはんを全く食べてくれなくなりました。表情や寝姿も、今までとはレベルがちがうほどつらそうでした。すぐに病院につれていき、一週間ほど通院して、毎日輸液を点滴する日々がつづきました。
正直、「2月からのFIV闘病もいよいよここまでかもしれない」
と思ってしまっていました。。。心のどこかで、覚悟も、しなければ、いけない、、、と思いながらも、思いたくない気持ちのほうが強かったのが正直なところです。。。。
輸液の通院から3日ほどたった日。隣のグレぽんが寝ている部屋から、「カリカリ・・・」と音が!
え!グレが食べてくれてる・・・!!?
そぉ~~っとのぞくと、、、確かに食べてます!!しかも、力強く!!
すごいよグレ!!!
えらいよグレ!!!
ごはんを食べることがこんなに尊いこととは。
ただ、その後1週間たってもお熱は下がらず、インターフェロンの注射をしました。。。それから2日くらいたって、朝、病院いくことにとても力強く抵抗するようになり、あまりの抵抗に、それだけ元気になったという証拠で、顔色も良かったしごはんも食べていたので、通院は終了し、先生に電話で相談し、お薬の投薬でまた様子を見ることにしました。
* * *
6月中旬。ふたたび・・・
「グレぽん、お耳が赤い・・?」
気のせいだよね・・?
気のせい、、、と思いたかったですが、やっぱりまたしんどそうな状態。。。
具合が悪い時は、身を守りたい本能なのでしょう、ギューッと丸まって寝ます。。。
数日後。
やっぱり体調悪そうで、案の定お熱もあり、ごはんも食べなくなりました。。。また数日間病院通いして輸液を点滴することとなりました。
このしんどそうな顔。。。いつもと違う場所で寝ます。隠れたい気持ちとか、しんどいせいで場所を変えてみたりとか、していたんだと思います。。。全身の力が入らないような、手足がだらんとしています。。
グレのつらそうな写真は、当時はSNSにはあげられませんでした。。。。
* * *
そんな中で、6月21日、夏至を迎えました。
グレの5歳の誕生日です。
うちで初めて迎える誕生日。グレにとってもはじめての誕生日です。
正直、お祝いできるような状態ではありませんでした。
でも、わたしとしても、グレをおうちに迎えてはじめての誕生日でしたので、ほかの猫さんとおなじように、チュールでバースデープレートを作ってあげたくて、恥ずかしいくらいへたくそながら、、、、
グレはかなり体調わるそうでもちろん食べてはくれませんでしたが、じーっとみてくれました。
それだけで、幸せでした。
誕生日を迎えられたことに感謝。
今日からまた、一日、一日、がんばっていこうね。
初めて会ったのが2016年8月23日。そのとき2か月くらいのおチビちゃんだったので、2か月さかのぼり、夏至の日、と決めました。
夏至と決めたことは、いろんな想いがあります。
夏至付近の6月下旬は、太陽のエネルギーが一年でいちばん強い頃。生き物はすべて太陽のエネルギーを受けて生きています。そんな生命力に満ちた季節に、グレは生まれた。だから、グレは強い子。グレはきっと病気に勝てる。そんな願いも込めました。
そして私自身、太陽の影響をとても受ける体質で、夏至から誕生日の8月の頃が一年でいちばん元気で、逆に冬至近辺の新月のころはなんの前触れもなく体調を崩して起き上がれないほどになることも。満月と新月は、満潮・干潮など海すら連動するほどの重力が働きますから、人間に影響があって当然ですよね。最初は気が付きませんでしたが、自己分析してわかりました。
それと、以前実家で飼っていた猫が亡くなったのが、まさに夏至の日でした。。わたしが帰宅したときにはもう間に合わなくて、夏至の太陽が沈むのを待てずにお空に行ってしまいました。。。
写真をさかのぼると、7月中旬ころまでずっとしんどそうでした。今見返すと、まるで別猫のようです。。。
わずかに体調のよい数日間は、パッチリお目目で、廊下に探検したり紐で遊んだりするように。
グレ。冬をこして、春も過ぎて、夏になるんだよ。
グレはえらい子ね。
でも調子のよい日々は長くは続かず、7月末~8月も、またお耳が赤い状態。。。
いま、写真フォルダを見返すと、お耳が赤くないほうが少ないくらいに、ずっとしんどそうでした。。。
そんなグレをみるのがほんとうにつらかった。できることなら代わってあげたい。。。せめて、抱きしめて撫でてあげたい。。。
でも、体調がわるくて本能的に警戒ぎみになっていたせいもあり、近づくだけで非常におびえていました。
こんなつらそうなグレを毎日見ていたなんて、いまから考えてもすごいことだったと思います。。。。よく精神的に壊れなかったなぁと。。。
グレを撫でてあげたい。
でも、グレを撫でられるのは、グレがもう動かなくなった時なのではないか・・・
悲しいけど、そんなことまで考えてしまっていました・・・。
(つづく)
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