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⑬グレとの生活がはじまる

2020年11月7日、グレがうちに来てくれました。

「グレが、うちにいる。」
夢みたい・・・!!

これからは、お外の危険や寒さからグレを守ってあげられる。グレをいじめてたメス猫のことも忘れさせてあげられる。
グレ。かわいいグレ。うちに来てくれてありがとう。
グレのペースで、のんびりゆっくり過ごしてね。

保護してからの1週間

最初の1~2週間はケージ生活を考えていました。
グレは、私たちの声やにおいを覚えてくれていたのか、一定の距離を保っていれば、そこまでおびえた様子はありませんでした。
ノミがボロボロと落ちました。

だんにゃがケージのあるリビングで1週間寝てくれ、夜鳴きも2,3日すこしだけでした。
でも術後で体がつらかったのでしょう、ほとんどケージの隅のほうで寝たきりで、お外にいたときのすばしっこさや活発さは全くありませんでした。
ごはんのお皿の音をさせると、お外時代のクセで「ニャー!」と鳴いてくれました。食欲というよりも、ノラの宿命というか、もらえるときにご飯を食べなきゃという本能的なもののように感じました。食べる量は少なく、一日に、チュール1~2本(お薬と水分補給のため)と、ドライフードを10~20gくらいでした。

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ショックだったのが、ケージの2段目から下に降りるとき、着地できなくて体や腕をひねってしまい、ドーンと横転してしまったところを目撃してしまいました・・・・。あのすばしっこいグレが。2メートル以上の水平の壁もひとっとびで登っちゃうようなグレが。。。それでも必死におきあがって隅っこで丸まっていたグレがかわいそうでかわいそうで・・・。
(とりあえず家にあった段ボールで踏み台を作りました。)
またある日は、帰宅すると、二段目に敷いていたものが下に落ち、ケージのそとまで水びたしで、グレがしょんぼりと隅っこにいました。
おそらく登るときか降りるときに敷物ごと落ちてしまい、水入れに勢いよくぶつかってしまったのでしょう・・・。
おなかの傷口が痛くて、腹筋に力がはいらないんだろう、とは思っていましたが、ほかの子に比べて回復が遅い。猫エイズで、体重も軽くて体力がないから健康な子より回復がおそいんだろうか・・・

「もう1週間たてばきっと。」

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保護して3週間目

2週間たっても様子はかわらないだけでなく、目がぜんぜんあかなくて、目のまわりに茶色っぽい液体がついて、床はその液体でよごれていました。病院に相談して、抗生剤を投薬しました。

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ただひとつ、ケージからお外にデビューしました!
最初の一歩がこちらです。

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そして、包帯を自分で一向にとろうとしないので、チュールでつりながらハサミでチョキチョキ切りました。

保護して1か月

すこーしづつですが目があいてきて目ヤニが減ってきました。
後ろ足をあげておなかのほうを毛づくろいしたり、体をひねって背中のほうを毛づくろいするようになったのも、ようやく1か月たってからです。おなかの痛みがなくなってきたのでしょう。だいぶ時間はかかりましたが、ひとまずほっとしました。
床暖房でのび~っとしたり、窓辺でひなったぼっこするようにもなりました。

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あいかわらず一定の距離はたもったままですが、こちらに顔を向けてくれるようになり、一緒に住んでることを認識してくれてる感じがしていました。毎日、コミュニケーションと水分補給のためにチュールを指につけてあげるようにしていました。ごはんはドライオンリーで、猫友さんにいただいたザナベレが大好きだったのですれをずっとあげていました。ときどき猫友さんに頂いたほかのドライも、ほとんど食べてくれました。ウェットはお外では毎日たべていたのに、うちにきてからは一切、食べません。ささみの水煮だけ、すこし食べました。

グレはだいたいリビングのちぐらで寝てくれていて、ごはんもトイレも順調でした。お外にいたときの元気さはなくごはんとトイレの時以外はずー--っと寝ていて、お顔も別猫のようでしたが、猫エイズってこういうことなのかな・・と思って猫エイズの子を飼っている方に相談したり。「発症してなければ、基本、健康な猫と変わりはない」とのことで、グレはやっぱりちがうなぁ。。。

毛はつやがなくボサボサで、とにかくずっと寝ているだけ。心配だったのが、時々、寝ているときに急に発作のような感じでビクッ!!と飛び上がり、体を壁やちぐらなどに激突させて、自分でも何が起こったのかわからないような表情をしてひどくおびえた様子をすることがありました。怖い夢でもみていたのでしょうか。。。お外にいたときは、ひとときも心が休まることはなかったはず。。。オス猫や縄張りを主張するメス猫、トラックやバイク・・。いま、うちで、安全な場所で眠っていても、無意識下に、さまざまな過去の恐怖におびえているのかと思うと、せつなくてつらかったです。

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それでも、一日。一週間。一か月。と、ただただ、グレを見守りながら、その日その日を過ごしました。

そんなこんなでクリスマスがきて、年があけました。


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