人生の転機は、うつだった。(5)
更年期障害の治療で産婦人科に通っていた時、職場では主に、3つの症状に悩まされていました。
それは、記憶がない、数字がわからない、言われていることがわからない、です。
更年期の症状は、人ぞれぞれだそうですが、私の症状は結構あるらしく、「そのうち必ず治るから、大丈夫」と言われていました。
でも、職場では、致命的といってもいいほどの、スキル欠如です。
私は、被害をできるだけ最小に抑えるために、上司にすべてを話し、できる限りのサポートをお願いしました。
幸い、上司との関係はとても良かったので、快くサポートを約束してくれました。
それぞれの症状について、少し説明します。
症状1:記憶がない
ある日、同僚が、私が送ったメールについて、質問をしてきました。ところが私には、そんなメールを書いた覚えがないし、ましてや送った覚えもありません。
なんのことだかわからないので、「ちょっと調べてからすぐにご返事します。」と言ってその場を切り抜けましたが、内心はヒヤヒヤ。
急いで送信履歴を見ると、そこには該当メールが。しかも、送ったのはその日の朝です。
「朝送ったメールすら、覚えてないのか。。。」と、ショックを受けました。
もちろん、そんなのは序の口で、「頼まれていたレポートを仕上げるの忘れていた!」と思ってパニックになっていると、先週すでに仕上げて提出済みだったなど、ありえないような状況が起こるようになりました。
症状2:数字がわからない
数字がわからない、ということに気づいたのは、複数の大陸にまたがるミーティングを、設定しようとしていたときのことです。
何度もやっていることだったので、やり方はもちろんわかっていました。
それなのに、取りかかれないのです。
数字は読めたのですが、その数字が意味していることが、まったく理解できないのです。
ただただ、意味のない数字の羅列にしか見えないメールの文章。
あまりにも恥ずかしくて、同僚に聞けず、ツンツンデさんに事情を打ち明けて、手伝ってもらいました。
それからも、数字が理解できないことは、頻繁に起こるようになりました。
症状3:言われていることがわからない
上司に口頭で言われたことや、同僚に質問されたことを理解するのに、時差がありました。
どのくらいの時差なのかは、計ってないのでわかりませんが、相手が「???」という顔をするくらいの時差はありました。
書いてくれたものはすぐに理解できたので、意図的に長時間席外し、相手がメモを残してくれるのを待っていました。
心療内科を受診るころには、書いてあることも理解きなくなってきていました。
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