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心霊ホテル
2週間ほど前にネットで予約済みの大阪のホテルのアクセスを調べようとホテル名でGoogle検索したら、予測変換で『心霊』と出た。
このホテルに決めた理由は、出席する結婚式が13:00からなので、12:00にチェックインして荷物を置いて向かえるし、朝食も無料で付いてるし、あと相場より安いからなのだが、心霊は聞いてない。
予約時に心霊にチェックマークが付いてなかった。
☑︎12:00チェックイン
☑︎朝食無料
☑︎心霊
だったら納得できるのだが、相場より安いことがイコール心霊だったのか、まぁ失敗した自分へのお仕置きだと思って、キャンセルせずに部屋に荷物を置いて結婚式を終えて帰ってきてビクビクしながらシャワーを浴びてビクビクしながら寝て起きた。
なんともなかった。
朝食はバイキングではなく、和食か洋食を選べてワンプレートという形で、7:00-10:00の間ということで、チェックアウトは12:00なのでゆっくり2度寝3度寝4度寝して、9時過ぎに4階から2階のレストランに降りて入り口でルームキーを見せると、
「えーっと、お客様、もしかして2回目ですかね?」
と聞かれて、意味がわからなくて、
「いえ、初めてです」
とこれでいいのかわからない答え方をすると、
「お客様のお部屋番号で8:05にご入場記録がありまして、」
「いや、その時間は寝てたので、来てないですね」
「あー、そうなんですね、んー、人数分しか用意してないので、お1人様1回までとなっておりまして、」
「えっ、うそ、疑ってますか?そちらの手違いってことはないんですか?」
「あ、あの、私ずっと今日ここにいまして、お客様のお顔を見たんですよね」
…は??
ってやりとりの後、揉めてる様子を見てなのかなんか同じ階のフロントから別のスタッフが来て、ルームキーの番号を見ていったん引っ込み、すぐまた戻ってきて、
「お客様、8:50にチェックアウトされてることになってるんですが、」
「…え??いや、ルームキーあるじゃないですかここに」
「確かにそうなんですよね、確かにフロントが返却されたルームキーを受け取ったはずなんですけど、見当たらなくて、なぜかお客様が今お持ちで、」
とか意味わからんこと言われて、とりあえずチェックアウト済んでるなら帰りますと言って部屋に戻って荷物を持ってプンプンホテルを出て行って、新大阪駅へ向かう御堂筋線の中でホテルのレビューを見ると、
『朝食を食べようと思ったら、2回目だと因縁をつけられて食べられなかった』
といった同じ経験が飛び飛びで3つ4つあって、
『朝食泥棒の幽霊?がいます』
『朝食が2回目だと言われたら諦めるしかない』
という気になるものもあって、新大阪駅の改札で引っかかった。
新幹線の指定席はネットで予約していたのでICで入場できるはずが、数分前に入場済み記録があると駅員に言われた。
そこから30分ほど駅員たちとそんなはずはないと口論し、じゃあわかりましたその購入済みのチケットの座席をいま確認してもらってください、もし誰かがそこに座っていたらその人がなんらかの方法で僕の座席を横取りしたってことになりますよね?と言ったら数分後に実際に走行中の新幹線の車内から返答が来て駅員が僕にこう伝えてきた。
「お客様が座っています」
「…は???」
「免許証も提示してもらったそうですが、この12号車5番C席には、お客様ご本人が座っていました」
「どういうこと?いや、そのお客様っていうのが、僕ですよ?ほら!」
財布から免許証を出して見せた。
「あれ〜?ほんとですね、もしかして双子ですか?」
「双子じゃないです」
駅員に双子ですか?と聞かれたらお終いだとレビュー通りもう諦めて別の新幹線を手配してもらって(正規料金をさらに払って)帰った。
東京駅に着いてからも中央線の改札に引っ掛かって、残高が身に覚えのない減り方をしていた。
人の金で朝食を食って東京に帰った幽霊?
まさかと思って自宅に入るが、ヤツはいなくて、それ以来そういうことはなかった。
っていうか幽霊がさきさき行くなや腹立つ!
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