Social系のプログラムに関わるかの判断は「課題が普遍的でソーシャルインパクトがあるか」と「ソーシャルチームのビジョナリーさ」
最近、地域系のことに企業として関わったり、先日、地域課題x企業のイベントに参加したりして思ったことあるので、投稿します。
基準①課題が洗練されてないといけない
自分自身の中での枠組みとして、社会課題解決系のプログラムに参加するかはいくつかの基準を置いています。
一点目は、そのNPO(など)が見つけた課題がR&Dとして洗練されたアプローチがされているかということ。それを少し言い換えると、その課題が「誰も知らないが、実は皆が死ぬほど困っている」課題で、その解決に資金が投入されることで、大きなソーシャルインパクトを持つ事業になるかです。山口周さんの以下の本にあったんですが、特定の地域や分野に深く刺さった課題というのは実際、ビジネスにするのは難しい。ただその中の課題の切り取り方に普遍性があるのかということが問題になると思っています。
日本の特定のローカルに偏在する問題が実はグローバルに広く可能性がある課題だったというのは良くあることで、その目線に当事者が気付けているか、またその切り取り方、意味の付け方を考え抜いてできているかが基準になると思います。
基準②ソーシャルチームのビジョンが明確か
シンプルに自社の事業とのシナジーは考えます。例えばうちの会社だとエネルギー系なんで、脱炭素とかに関係すると採用はしやすいです。とはいえ、ビジネスではないんで即効性は少ないプロジェクトになりがちです。
もう一点の見方としては、そのソーシャル側のチームがビジョナリーで魅力があるのかというのも見ます。魅力のあるチームであれば少々他の基準に合わなくても、やっちゃうとういうのは良くあります。自分自身が企業「どう見えるのか、意識した方がいいと思うし、単に企業の人に「こういうのをくれ」とか「金出して」とかいうのはここをゼロにするのと同じです。
夢を語り、自分自身の作りたい未来の社会がどのくらい魅力的かというのを伝えるのは、ここの基準をみたすのに有効かと思います。
おまけ: 経営者個人の興味
ここはかなり劣後です。だって①②が充せてないと社内で説明ができないから。NPOの人が企業側の担当の人や社長と朝まで飲んで仲良くなって、プロジェクトいける!となっても社内で否決されるというのはよくあるんじゃないかと思います。
ソーシャル側は企業側にどういうプロポーザルを作るべきか?
そんなに考えられてないけど、こんな感じかなと。
①課題の特異性、普遍性を意識づける。(スタートアップ資料の市場性のページみたく)→この課題を一緒に解決することで、大きなマーケットチャンスがあるとみせる。
②その企業との事業シナジーはみせる、また自社のチームの優秀さは押しまくる。
③提案先企業の社長の趣味はそれとなくまぶす(口頭でもいいかも)
この前、VCの方がFBで書いてたけど投資家目線で見るとソーシャル側に期待するのは、洗練された課題のタネの発見だと。それを資本主義/ファイナンスと繋げるのが投資家の役目だと。
単に今ある課題を磨かずに、シンプルに金くれとか、何を無料で使われろとかのwantだけに区切るのはとても勿体無いと思います。課題を磨き、意味づけを変え、見方を切り取り、洗練させることで大きなチャンスにもつながるので提案側の方は頑張ってみてください。