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&ルフィン『月蝕 lunar eclipse』感想

月に蝕まれる「月蝕(げっしょく)」というテーマだったが、蝕まれるシーンは特に見当たらなかった(分からなかった)。
全体的に具体性があるようでない構成が多く、ふんわりとした情報を手繰り寄せて正当化・理解する作業がとても大変だった。チラシ内のテキストやイラストからどうにか連想しようと試みたが、"ループ性"しかハマらずなんともモヤモヤ。フリのテイストも分からず、各々の表情に目を向けても無表情の(強い眼差しが多かった)ためヒントを得ることが困難だった(駿さんは表情があり意志を感じた..!!)。というのも自分自身、昔は抽象的で考える余地のある作品が好きで本作も好んでいたかと思うが、今はわかりやすいフリやオチのある作品を好むため、本作はわたしにはハマらなかった。
テクニカル部分でいうと照明が特に気になった。冒頭 テープで四角い枠を作っていて後半にその四角の中で踊るというところで、スポットが当たっていたがバンドアが緩かったのかテープ枠とフォーカスがずれていた。意図的であれば んー という感じだし、意図的でないとしたら 冒頭テープ貼るシーンでバミリが必要だと思った。
また役者同士喋るシーンが、1人は"ちょっと聞こえる"、1人は"ちょっと聞こえない"というのが、こちらとしてはすごいモヤモヤした。意図的かもしれないが、ところどころ逆転していたり少し即興感が垣間見えてむず痒くなった。付随して、AI(Siri?)が喋る音も具体性がなく、ここもまたヒントが霞んでいて、分からないことがまた増えた。チラシにあった"クラウド上"という言葉もそこで回収しているのかな?と思ったり。その他での回収がなく、世界観が分からなかった。
最後、日常に生きる人々の脳内というところで落ち着いたかと思う(?)が、それが中盤にあったら1つ ハッキリしてその後も楽しめたかと思う。
ずっと同じ味がして噛み飽きてしまったが、途中もう一回同じ味のガムが噛めたらまた楽しめたかと。そんな感じだ。
チケット金額は一般1,500円 当日2,000円が妥当だと思った。

(書きすぎてしまったですが、総じて面白かったです!なんとも思う節が多く、疑問が解消されず携帯のメモにぶつけているという感じです。僕の理解力・想像力不足これがあります。また遠田さんの作品は観たいです。)

井上寛太

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