日本語教師の目線から見た接客業

私は仕事柄、外国人と一緒に行動することが多いです。一緒に買い物に行ったり、ご飯を食べに行ったりします。そこで見えてきた、これからの日本の接客業について書いてみたいと思います。一日本語教師からの提案です。

今、コロナ禍で外国人が少ないんですが、これから間違いなく日本に住む外国人、観光客は増えると思います。そこで、今まで「英語で外国人に対応しよう!」「中国語で、韓国語で・・・」店舗従業員が外国語を勉強することが多かったですよね?でもね、今広がりつつある「やさしい日本語」で対応したほうが効率的だと思うのです。

実際私は日本に住んでいる外国人や短期で勉強しに来る外国人に日本語を教えていますが、日本語を勉強している人はものすごく増えています。以前は中国、韓国、台湾の方が主流だったけど、今はその他アジア、欧米系の方も勉強する人が増えているし、意欲があります。だから、そういう人たちは日本語で話したいですよね?自分が勉強した日本語が通じるか試したいですよね?というか、練習したいんです。でも、接客業の方が敬語や、漢語のオンパレードで話すと、もうわからなくなります。だから、この「やさしい日本語」をもっと店舗従業員、公共施設で働く方に知ってもらって、使ってもらいたいと思うのです。簡単に「やさしい日本語」を説明すると、1単文で話す。(〜ので、〜ば、〜たらなどを使わない)2和語を使う。(無料で提供しております→お金いりません。あげます。とか)などです。「やさしい日本語」についてはまた書きたいと思います。

それから、日本人が一緒にいると、買いたいのは外国人なのに、日本人の私に話すのは最後の手段にしてほしいことです。外国人も自分で対応したいと思う人が多いです。まして、年齢が30以降だと特に。なのに、外国人が質問しているのに、日本人に答えるのは外国人に対して失礼だと思います、日本人を頼るのは、対応している外国人が日本語全くわからない場合の方がいいと思います。たまに、私は外国人の友達が日本語の練習をするために、私は外国人のふりをします。私が、日本語がわからないフリをすると、筆談したりジェスチャーしたり、みなさんなんとかコミュニケーションとろうとするんですよね。だから、チャレンジしてほしいと思います。というか、「やさしい日本語」を使ってみてほしいです。

あと、敬語だね。やっぱり、敬語は外国人にとって難しいです。それは外国人の母語にこういう相手を敬うために、違う言葉を使うとか、相手によって使う言葉を変えることがない言語がほとんどだからです。韓国語には、敬語があるようですね。だから、外国人のお客様なんだけど、敬語が理解できていないと判断したら、敬語は使わず、『です・ます』で話してほしいなあと思います。でも、これには私の中でジレンマがあります。なぜなら、これをやっていくと、日本文化の相手を敬うという「敬語」自体がなくなっていきそうで・・・。私は「敬語」が実は好きなんです。上手に使えますか、と聞かれたら、「はい」とは言えませんが、やっぱり敬語を使うと、気持ちがシャンとするんです。ビジネス日本語で敬語を教えるときは、ある種別人になります。

最後に、方言だね。方言なんて、テキストに載ってないから、意味不明です。私も同じ九州でも、鹿児島の方言はたまにわからない言葉がありました。沖縄はもっと大変。地元のおじさんか食券の買い方を教えてくれたんだけど、私には外国語でした。もちろん、みなさん共通語が話せるんだと思いますが、つい出ちゃいますよね?方言。私は方言LOVEです。生徒さんから、「先生、方言教えてください!」って言われると、水を得た魚のように生き生きと授業をしてます。海外に行った時、日本人で地元の方言話されたら、すぐ友達になっちゃいますよ。でも、やっぱり外国人には難しいから、できるだけ方言は使わないほうがいいですね。と言っても、接客している人は、何が方言か気づかないかも・・・。

ということで、今回は日本語教師から見たこれからの接客業について書いてみました。今、まだ外国人は少ないです。でも、これからまた、増えてくると思います。ですから、今一度、これを機会に外国人への店舗での接客のあり方、公共施設での対応方法を整理し、再度検討してはいかがでしょうか。


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