京劇 Peking Opera
京劇は中国の伝統的な演劇の一つで、北京で盛行したので、「京劇」と呼びます。
清代、中国各地のさまざまな流派の劇団が北京に集まり、互いに影響を与えたり融合したりする中で京劇が誕生しました。
京劇は清朝の皇帝・貴族の熱い支持を受け、宮廷の行事でしばしば上演されました。
また、一般庶民の間でも人気を博し、劇場や野外の広場などで演じられていました。
京劇は、
「唱」(うた)
「念」(せりふ)
「做」(しぐさ)
「打」(たちまわり)」
の4つの要素によって構成されています。
音楽は、京胡などの弦楽器が歌の伴奏をし、銅鑼や太鼓が立ち回りのリズムを作っています。
俳優は伝統的には男性のみでした。
女性役は女形が演じていましたが、近代以降は、女性役は主に女性が演じています。
京劇の物語は、『三国志』『西遊記』など古典小説、「覇王別姫」など歴史故事、「白蛇伝」など民間伝説に基づいています。
京劇の役柄は、
「生」(男主人公)
「旦」(女主人公)
「浄」(豪傑、神、悪役)
「丑」(道化)
に大別されます。
「浄」と「丑」は、顔に「臉譜」という隈取りをします。
隈取りの色には意味があり、例えば、赤は忠義、黒は剛直、白は狡猾を表します。
以下の動画は、京劇の概説と有名な演目です。
京劇概説(日本語)
単刀会(『三国志』)
智激美猴王(『西遊記』)
霸王别姬(項羽の故事)
白蛇伝(民間伝説)
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