男女の相性

結婚して早10年が過ぎた。どこの夫婦でも同じかもしれないが、大きな問題は無いが小さな問題は頻繁に日々起こるといったような状態である。

仕事が終わり家に帰ると妻と（子供はいないので）過ごすわけだが、ふと男女の相性について思う事がある。

結婚して一緒に過ごすようになって判ったのだが、私と妻は相性だけでいえば合っていない。

性格は正反対、趣味は完全にすれ違う、価値観はズレる。

磁石で言えばS極とN極といったように笑ってしまうほどに違う。

大体二人同時に何かを選択しなければいけない場合にはほとんどの確立で別々の選択肢となる。

良く価値観が同じだから結婚を決めたとか言う話を良く聞くので、結婚の決め手として重要なんだろうと思うが残念ながらうちはズレている。

じゃあ日々喧嘩が絶えず、家に居たくないレベルかというとこれが不思議と最近はそうではない。

お互いの妥協点みたいなところで案外収まっている。

当然日々お互いに我慢している部分は当然ある。

しかしそれが常々大きなストレスかと言うと、少なくとも私に関して言えば（結婚当初は何度も離婚を考えたりしたものだが）今となっては慣れてしまったのか、最近では我慢できるレベルに収まってきているのだ。

妻に関しては本人では無いので正直なところ判らない。それほど不満を言わなくなってきたとは思うが本心はどうなのか。

ただ昔に比べるとお互いにぶつかる事が減ったのは事実である。

互いに学習した結果なのかもしれない。

継続は力なりというが、結婚生活にも当てはまるのかもしれないと思ったりする。

若い人達にとっては夢の無い話だろうと思う。

結婚して何年も過ぎると愛だ恋だといった関係性は大きく経験という上塗りによって何重にもカバーされて見えなくなってしまう。

鉄なんかだと腐食すると、何重に塗装してもいずれぽっきり折れてしまうと思うが私達の中はどうなっているのであろうか。

そもそも相性の悪い二人が経験の上塗りを重ねている最中であるが、根っこの部分が相性が悪い者同士（案外バランスの悪いピース同士）がっちりかんでいるような状態であれば良いと願うばかりである。