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マンション管理員の成り手不足をどう補っていくかという切実な問題について

日本の人手不足問題は、マンションの管理員の成り手不足にも波及しています。

マンション管理員とは、マンションの共用部分の管理業務を担当する人のこと。清掃や簡単な修繕、業務に関する連絡などがその主な仕事です。

そのマンションが自主管理であればマンション管理組合に、管理会社委託であれば管理会社に雇用されるかたちで、その業務に就くことになります。

就業スタイルは常駐で住み込みというものが多かったのですが(このころのイメージで「管理人さん」と呼ばれることも多いようですね)、現在は勤務時間を定めて通勤するというものが増えているようです。

よく「マンションは管理を買え」と言われますが、そのキーパーソンが管理員であると言っても過言ではありません。

一方で、業務が「共用部分の管理」という曖昧なこと、現場に張り付いていなければならない業務スタイルなど、その負担は大きいため、辞める人も多く、成り手も少なくなっているというのが現状なのです。

私もいくつかの管理会社から聞き取りをしたら、欠員の補充が難しいという声が返ってきました。

しかし、マンションの新築はますます増えていて、築年が古いマンションは不要になると言った事情もないため、今後ますます管理員不足は深刻になることが予想されています。

この問題を解決するには、やはりマンション管理員の業務内容の見直しと、管理組合および管理組合員(そして居住者全般)の管理員への接し方の見直しが必要だと考えています。

調べていると、「マンション管理員検定」というものがあることを知りました。

(マンション管理員は)契約に定められた定例業務を行うだけではなく、現場常駐者としてはマンション管理に掛かる全ての業務についても当然に処理する事が求められます。必ずしも、明確な権限もなく、明確な教育指導もなされないままに、上手に処理をする事だけが求められております。マンションの現場常駐者「マンション管理員」の対応は「管理会社」の対応そのものと評価されます。時に、マンション管理員は会社の代表者でもあるのです。こうした場面で「管理員」は咄嗟の判断、機転、コミュニケーション能力、公平感、守秘義務といった能力が試されます。そうです、マンション管理員は専門職でなければ務まりません。

http://www.m-kanken.or.jp/02/

クレーマー化しやすい居住者対応を含めて、エッセンシャル・ワーカーのひとりとして良好な関係を保てるような、合理的な契約内容や業務内容、お互いのQOLを高めるための配慮とその取り決めなど、センシティブなことも含めてのバージョンアップを考えていく必要があると思います。


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