戸籍って何?

戸籍担当者による戸籍の解説

初めまして、今回は日本の「戸籍」について解説していきます。

日本人の身分を公証する唯一の制度

これまで気にしていなかった「戸籍」について理解していきましょう。


戸籍の5大基本情報

・戸籍は夫婦と未婚の子ごとに編製

・一度編製された戸籍の筆頭者は変わることがない

・戸籍の中にアルファベット等外国語は使用できない

・戸籍の表示は日本の土地+筆頭者の氏名

・戸籍の管理は戸籍の表示されている土地を管轄する市区町村


・戸籍は夫婦と未婚の子ごとに編成

 明治4年から始まった戸籍制度では、一つの「家」を単位に戸籍が編製されていましたが、昭和32年の改製により、現在の夫婦とその未婚の子を単位とされました。この改製以降、一つの戸籍に三代記載されることはなくなります。

・一度編製された戸籍の筆頭者は変わることはない

 一度戸籍が編製されると、筆頭者(戸籍に最初に記載されている人)は亡くなっても変わることがありません。筆頭者が亡くなると、筆頭者の身分事項に死亡事項が記載されます。亡くなったからといって戸籍にいる人の記載順番は変わらないため、筆頭者は変わらないのです。

・戸籍の中にアルファベット等外国語は使用できない

 戸籍は日本人について記載するため、外国語は使用できません。外国人と婚姻すると「配偶者の氏名」欄には相手の氏名がカタカナで記載されます。ただし、中国籍・韓国籍の外国人で漢字氏名がある場合は例外。

・戸籍の表示は日本の土地+筆頭者の氏名

 かつて戸籍の本籍欄(土地が記載されている欄)は家の住居所でした。家の構成員は同じ家に住んでいたことから住民票と兼ねていました。しかし、国民の移動が活発になり、家族が必ずしも同居しないことが増えたため、住んでいる場所=住民票・家族関係=戸籍に分離されました。その名残りで、戸籍の本籍欄には国内の土地が定められています。現在は、住所に関係なく、本籍を決めることができます。「東京都千代田区千代田1番」(皇居)や「千葉県浦安市舞浜1番地1」(ディズニーランド)など。

・戸籍の管理は戸籍の表示にある土地の管轄する市区町村

 先ほどの本籍「東京都千代田区千代田1番」であれば東京都千代田区が戸籍を管理しています。政令指定都市の場合は、行政区単位です。「大阪市此花区桜島二丁目1番」(USJ)であれば、大阪市此花区が管轄です。

 




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