【検証】駐妻と永住妻は友だちになれないのか?
駐在 vs 永住
移住してきてまず取り掛かったのは「日本人の友だち」を作ること。
どうしても日本語でないと表現できない微妙な感情を共有したり、先住の日本人の方にレストランやスーパーを教えてもらったり、暮らしと精神の安定を確保するために海外で暮らしていく上で最重要事項と言ってもいいと思っていました。
そして初めて耳にした言葉たち。「駐在組」「永住組」というカテゴリーが存在するらしい・・・どうやら「駐在組」と「永住組」なるものの間には見えない壁が存在していて水と油のように交わることができないらしい・・・
本当に?
海外で奮闘する日本人同士、そんな寂しいことを言わずに仲良くしましょうよ。というのが当時の感想です。
私の立ち位置は?
さて、私の出身国でも、夫の出身国でもない第3国に身を寄せている私はどちらのカテゴリーに属すのでしょうか。
駐在員でも帯同家族でもないので、「駐在組」には該当しません。
一方で、「永住組」は一般的には国際結婚して相手の出身国に嫁いだ状態のことを指すようです。
うーん。
結論としては、任期があるわけではなく第3国に定住・永住する意思があるということで「永住組」にカテゴライズされました。
いざ実践
コミュ力には自信のある私、人類みんな友だちやでー!という勢いで同じ地域に住む日本人の方をSNSで見つけては声をかけまくりました。
大変おこがましいですが、駐在組・永住組なんて関係なく気が合えば、誰とでも仲良くなれるはず!食わず嫌いはしない!私が見えない壁を壊すパイオニア!くらいの意気込みで友だち作りに励んでいったんですね。
順調な滑り出し
SNSを通じて、運よく同い年の日本人(駐妻さん!!!)と友だちになることができました。同じ年、二人とも英語がそこそこできる、外国で初めての日本人の友だち同士、という事で意気投合。月に2、3回は遊びに行く仲になりました。遊ぶ日のスケジュール、なんと9時から18時まで喋りっぱなし。よくもまあそんなに話す事があるものだと自分でも呆れるくらいおしゃべりに花が咲くのでした。
この時、私はやっぱり駐在か永住かなんて関係ない!こんなにすぐ心を許せる友だちができるなんて自分はラッキーだなあと考えていました。
事件勃発
日本人の友だち、外国人の友だち、と交友関係が広がってきた頃、事件が起こりました。
そう、突然の本帰国辞令です。
張り切って探し出した心の友は、なんと1年以上前倒しでの日本への帰国が決まってしまいました。とても悲しかったです。駐在員とその帯同家族として外国に赴任している以上、本帰国は避けて通れない道であることは重々承知していましたが、まだ先のことだと思っていたのか他人事のように感じていたのか。とにかくせっかくできた友だちが遠くに行ってしまう覚悟ができていなかった私は大変なショックを受けたのでした。
そしてここから、私たちの関係に暗雲が立ち込め始めます。
現実に打ちのめされる
大変なショックを受けた後日。
さらに衝撃を受けることになります。なんと彼女のさよならパーティーが複数回行われていたことが発覚。どれにも私は呼ばれておらず、しかも別の友だち伝手にそれを知りダブルでショック。
再び一緒にランチにいった際には、彼女は日本の話ばかり。
自然なことなのですが、別人になってしまったようでお喋りがいつものように盛り上がらなかったのを覚えています。もう少しここにいたい、と言いつつマイナンバーカードや日本の携帯キャリアの話をする彼女に距離を感じた1日でした。
そしてその違和感と距離は彼女が日本に帰るまでの間、どんどん広がっていきました。
帰国するにあたって色々な手続きや身の回りの整理でバタバタするのは当たり前ですが、なんだか彼女にお願いごとをされることが増えたような・・・都合よく使われてない!?
他にも色々と思うところがあったのですが身バレ防止のため割愛します(ごめんなさい。)
最終的には、もう彼女と会うことはないんだろうなという気持ちで最終日を迎えました。彼女はきっとここには帰ってこないし、私が日本に一時帰国をしたとしても声をかけることはないでしょう。
結論・今思うこと
最終的には誰が悪いとかではなく、We're just looking at different direction. の一言に尽きると思っています。
ちょっと壮大な感じになってしまうけど、将来のビジョンが同じ延長線上にないからどうしてもどこかの歯車が合わない。
悲しいけれど、同じアイドルを応援していれば親友になれた学生時代とは違うのね。お互いに家族があって、責任や重圧があって、大人になるとはそういうことかと。私も歳を重ねたということなのでしょうと自分に言い聞かせています。
もちろん、「永住組」だからといって仲良くなれるとは限りません。馬が合う・合わないはあるし、年の差や価値観の違いで「いい人だったけどなんか違うな」と失礼ながらフェードアウトさせていただいた交友関係もあります。
でもやっぱり「永住組」の方と話をする時のほうが同じ方向を向いていることが多い気がするのです。
「駐在組」と「永住組」。
海外で暮らす先人たちがコミュニティ作りに足掻いてもがいて努力した結果がこのカテゴライズだったのかなあ。
異国での友達作りはまだまだ続く。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!