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有精卵が美味しいのはなぜか

現在流通している鶏卵のほとんどは無精卵です。
つまり自然交配していない卵です。

温め続けてもヒヨコが孵ることはありません。

有精卵を市販している店もありますが、
無精卵に比べると流通量は多くありません。

価格も有精卵の方がやや高めですが、
有精卵と無精卵は何が違うのでしょうか。

無精卵の鶏は、一羽ずつケージに入れて飼育します。
そのため、効率よく採卵することができます。

おかげで、低価格で安定的に卵を供給できます。
今では、卵は「価格の優等生」と呼ばれています。

しかし、ケージは決して広くありません。
鶏の運動量が不足しがちです。

鶏にストレスを与えるような飼育方法は、
虐待ではないかという主張もあります。

国によっては、ゲージで鶏を飼育することを
規制しているところもあるそうです。

それに対して、有精卵の鶏は「平飼い」です。
自然に近い環境でのびのびと育てています。

自由に動き回り、自由にエサを食べます。
ストレスがなく健康的に育ちます。

また、メスとオスを一緒に放し飼いにするので、
自然交配が可能です。

有精卵を産むのはそのためです。

ただし、平飼いはコストと手間がかかります。
それが価格に反映されて高めになります。

じつは、有精卵と無精卵には栄養的な違いはありません。
成分はほぼ同じであることがわかっています。

では、味の違いはあるのでしょうか。

卵の味を左右するのは、鶏の飼育方法であり、
有精卵か無精卵かの違いだけでは決まりません。

適切な飼育技術と適切な飼育環境があれば、
卵は美味しくなります。

つまり、美味しい有精卵もあれば、
美味しい無精卵もあるのです。


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