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400字で分かる落語「一日署長」

「い」の59:一日署長(いちにちしょちょう)
【粗筋】 アイドルが一日警察として来るが、屋形船の乗っ取り事件が起こる。犯人は着物を着たのっぺりした男、柳亭市馬と名乗る。説得に来たのが桃月庵白酒という間抜け面、交渉の末、市馬の代演を頼まれて喜んで帰って行く。柳家喬太郎が来るが、「こんなことになるなら古典にすればよかった」と言われ交渉決裂。壱日諸国府のアイドルが人質になる。「いい度胸だ。俺より歌が下手なのに人気になりやがって。男と女が二人きり、覚悟は出来ているな」「はい、何でも言って下さい」「じゃあ、謎かけをやれ。お手本を見せてやる。花火と掛けてご飯と解く、その心はドン、ドン、丼……これがプロの技だ、やてみろ」
「花火と掛けて仕事の後の宴会と解きます」「その心は」「打ち上げで盛り上がるでしょう」「俺よりうまくやるな!」
 凶悪犯の柳亭市馬、目がくらんで警官に取り囲まれているのに気付かない。屋根へ逃げるが、足を滑らせてドボーン。
「しょうがない、助けれやるぞ。屋形船のてっぺんから落ちたか」「いいえ、七段目」
【成立】 柳家喬太郎の楽屋落ち落語。要するに市馬、白酒との3人会で、市馬が「七段目」を演ったんだろうね。他のネタでも落ちに出来る。アイドルの歌は喬太郎の持ち歌で「東京○○音頭」2つ。タイトルが不適切な言葉として出せなかった。歌は出ているのに、なぜだろう。

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